2008/10/1  2:41

火事場の馬鹿力  遊技場バイト

パチンコをやっていると、たまに賞球が出てこないときがある。

たいていはシマの上部から流れてくる玉の補給(補球)が何らかの原因でつっかえているせいだ。

店員さんを呼ぶと、台の上のほうをたたくか、もしくは台を開け、補給がくる部分を軽く振るような動きでの処理となり、ほとんどがそこで無事解決となる。

このように、単純に玉が引っかかったり、詰まったりしていただけなら処理は簡単なのだが、補給の玉自体が流れてきていないとなるとちょっと厄介だ。

自分がパチンコ店でバイトをしていた頃、ほとんどの店がセブン機を「一回交換」から「ラッキーナンバー制(店が決めるラッキーナンバーで揃ったときのみ継続遊戯可。それ以外の数字が出たら大当たり終了後に交換)」に変更した(その後、「ラッキーナンバーで揃ったら無制限遊戯可」という時期を経て、現在の「完全無制限」というシステムになってゆく)

当然、周囲の店に合わせて、ウチの店も「ラッキーナンバー制」を導入したのだが、その際、店内で流通している玉自体の数を増やすということはしなかった。

当時、それが厄介な問題をひきおこす原因になるなんてことを想像できた人間はウチの店にはいなかったのだ。

「一回交換」であれば、お客が玉をドル箱にためているのはほんのわずかの間である。

実質、ほぼすべての玉が常時店内を循環し続けているという状態だ。

それがラッキーナンバー制に移行すると、ほんの少しだが、店内を循環し続けている玉の数は減る(お客の足もとのドル箱にためられたままになる玉が発生するため)

それでも、当初は「333、777のみ継続遊戯可」というシステムだったから、ドル箱に入れられたままの玉の数なんて、全体からみれば微々たるものだった。

が、そのうち、ラッキーナンバーのインフレ化(?)が進み、「奇数で当たった場合は継続遊戯可」というふうになってきた。

おまけにさまざまな連チャン機も登場し始めた。

こうなると、足元に何箱か積むお客の数が増えるのは当たり前。

多くのお客がドル箱内にずーっと玉を保持しているのだから、店内を循環する玉の絶対数は前よりも全然少なくなってしまうことになる。

ただ、このときは誰もそんなことに気づいていなかったんだよなぁ…。

そのうち、お客が多く、忙しい休日にとんでもないことが起こった。

忙しさが最高潮に達した時間帯に、店内全体に補給がゆき渡らなくなり、あっちでもこっちでも「玉が出てこないぞ!」と、お客に呼ばれ始めたのだ。

呼ばれていってみると、補給自体が来ていないということがわかった。

大当たり中のお客は、軒並み出玉がストップしている(当時はアウト玉を循環機で処理していたので、大当たりにさえなっていなければ、補給がなくてもまず大丈夫だった)

こうなると、一刻も早く処理しなくてはならない。

はじめ、店長と我々スタッフは、てっきり「店内の補給システム自体にトラブル発生」だとばかり思い込み、地下の「玉場」と呼ばれている場所へ急いだ。

玉場には店全体の補給システムの心臓部がある。

機械によってきれいに磨かれたアウト玉は、いったん浴槽のようになっている部分にためられる。

浴槽部分には垂直にのびたリフトがつながっており、玉はそこで持ち上げられ、店内の各シマへまた戻ってゆくというシステムだ。

玉場に行くと、いつもはたっぷり玉が入っている浴槽部分にほんの少ししか玉が入っておらず、機械全体がカラカラとけたたましい音を立てていた。

ここで我々ははじめて「補給自体が出玉の量に追いついていない」ということに気づいたのだった。

しかし、事態は一刻を争っている。

店長が断を下した。

「補給は待ってられない。俺たちが手で補給しよう」

玉場にはアウト玉やジェットカウンターで計数された玉が流れて集まってくるところがある。

流れてくる玉を待ちかまえ、ドル箱にためる(きれいにする機械は通さない)

それをスタッフ同士でリレーしながら、ホールに運ぶ。

ホールの担当スタッフは、パチンコ台のすぐ下にあるタバコや飲みものを置くための奥行き20センチ弱のスペースに乗っかる。

足場が狭いうえに、両脇にはお客が座って遊戯中。

かなり不安定な体勢で満タンのドル箱を受け取り、背伸びをして、シマの上の補給レールに玉を流さなくてはならない。

その作業を自分が担当させられるはめになった。

もし、玉をひとつでもこぼせば、お客を直撃する可能性が高い。

めちゃめちゃ困難なミッションだが、やらないわけにはいかない。

下から1箱目を渡され、受け取ったまではよかったが、持ち上げるときに少しバランスが崩れた。

ドル箱を持ったまま、「エビ反り」のような体勢になってしまう。

ここで台の上から落ちたり、玉をこぼしたりしたら目も当てられない。

俺は体を変にひねり、とんでもない体勢で何とか踏ん張った。

「ピキーン」という感じで、背中の筋をやってしまったという感覚はあったが、そのときは「倒れなくてよかった!」という安堵感の方が強かった。

今思えば、あれこそが「火事場の馬鹿力(キン肉マン的にいえば“火事場のクソ力”)」だったのだろう。

よくあんな作業をこなせたものだ…。

店ではその後も同じようなことが続き、ようやく「店内の玉の総量を増やさなくてはならない」ということに気づいたのだった(営業形態を変えた時点で気づけよ…)。

キン肉マン Vol.1
キン肉マン Vol.1
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2008/10/10  18:28

投稿者:太陽の息子

今晩は夜の散歩に寄ってみました。(*^_^*)

http://love.ap.teacup.com/6232/

2008/10/2  22:50

投稿者:月見家

うりこさん

確かにそうかもね。
あれほどビビッた瞬間はなかったな。
あと少し俺の身体が傾いてたら、お客の頭上にドル箱満タンの玉をぶちまけるところだった…。
瞬間、よく耐えたもんだよ。
奇跡的。

http://moon.ap.teacup.com/tsukimiya/

2008/10/2  22:04

投稿者:うりこ

 思い返すと よくあんな事出来たなぁ って 事があります☆ そう思うのは もう二度と出来ない
もう二度としたくない って 事みたい・・


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