まだ雪が残っている歩道を、娘と二人で歩く。
長靴をはいて、濡れるのを気にせず歩く。
駅まで行く道の、途中の駐車場で、娘は駆け出す。
駐車場の中には、大きな水溜りと、踏み荒らされていない雪畳。
雪の畳の上を、シャリシャリと歩く。
小さなあしあとをつけて、ジャジャジャジャーリジャリっと歩く。
それから、「わぁ!!」とほっぺを赤くして、
うれしそうに水溜りに入っていく。
水溜りの中ですこしだけ足踏みする。
チャパチャパ
だんだん足踏みが大きくなる。
ジャパンジャパン
そしてとうとう転ぶ。
もうズボンまでびしょびしょだ。
「帰ろっか。」
私は言って、娘の手を引いて、家まで戻る。
着替えさせて、ベビーカーに乗せて、また駅まで向かう。
娘はベビーカーで眠ってしまう。
と、途中で、氷の張った空き地を発見する。
「わぁ!!」
私はほっぺを赤くしながら、氷の上をバリバリ歩く。
バリンバリン音をたてて、氷を割りながら歩く。

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