2020/10/25
5346:EVER GREEN
関越道の花園インターは私にとって思い出深いインターの一つである。私が初めてゴルフのラウンドをした寄居カントリークラブがこのインターを降りて少し車で行った先にあるのである。
顧問先の会社の社長に勧められてゴルフを始め、3回ほど練習場に行った後に、その社長に連れられて寄居カントリークラブで初ランドをこなしたのであるが、3回練習場に行っただけでの初ラウンドは当然散々な結果であった。
今から20年以上も前の話である。私にゴルフを勧めてくれた社長も4年前に亡くなった。秋が深まりつつある今日、花園インターを降りながら、その社長の顔を思い浮かべた。
花園インターを降りて一般道に入り向かった先はゴルフ場ではない。夜香さんのお宅である。今日はエム5さんと夜香さんのリスニングルームにお邪魔する予定であった。
私とエム5さんはそれぞれ自分の車で夜香さんのお宅に向かい、午後2時に到着する予定であった。私は10分ほど前に着いた。しばし時間調整してエム5さんが来るのを待ったが、午後2時になったので夜香さんのお宅のチャイムを鳴らした。
夜香さんのお宅にお伺いするのは初めてであるが、イベントなどで何度か顔は合わせていたので、「お久しぶりです・・・」と挨拶をしてお宅に上がらせてもらった。
夜香さんのリスニングルームは2階にある。広々とした部屋にはじつに魅力的なオーディオ機器が数多く整然と並んでいた。
その数はちょっとしたオーディオショップ並みと言えるかもしれない。そのいずれもがハードとしての美しさ、魅力にあふれたオーディオ機器ばかりで、夜香さんのオーディオに対する愛情の深さを体感できるものであった。
メインシステムのスピーカーはJBLのOlympusである。スコーカーとツイーターはキャビネットの上にセットされている。絵的にも実に様になっている。さらにスーパーツイーターとサブウーファーが加わるので、5ウェイ構成ということになる。

この豪華なスピーカーをアキュフェーズとマッキントッシュのパワーアンプ郡がマルチ駆動している。
メインシステムの司令塔としてその音色を統括しているのがMark levinsonの歴史的銘器である、LNP-2Lである。
送り出しはデジタルはOPPOの一体型CDプレーヤーで、アナログはメインがEMT 930で、サブがミッチェルエンジニアリングのGyroDecである。
エム5さんが遅いので夜香さんが電話すると「迷っちゃって・・・」との返答であった。エム5さんは何度か来られているはずであるが、毎回迷われるようである。
エム5さんの到着前に少しCDを聴かせていただいた。JBL、マルチ駆動、Mark levinson LNP-2L・・・そういった優れた要素の集積が見事に音に乗り移っていた。
きりっとした強さ、盤石な土台の安定感、そしてきらきらと煌めくように感じられる華やかさが、一体となって融合した音であった。
30分ほど遅れてエム5さんが到着された。3人揃ったところでお茶を飲みながらの雑談タイムを過ごし、デジタルソースの続きが再開された。
私はリスニングポイントに置かれた3人掛けのソファの真ん中に座らせていただいた。エム5さんは「俺はいつもここなんだ・・・」とリスニングポイント背後のダイニングテーブルの椅子に陣取られた。
ポピュラーやジャズなどの優れた楽曲がぐいぐいと迫りくる感じで聴覚を司る脳内を潜り抜けていった。
迫力があり、濃厚な空気感のもと、華美になり過ぎないきらめきが感じられる音は聴きあきることはなく、耳にもそして体にも実に心地良いものであった。
デザートをいただきながらのティータイムを挟んで後半はアナログタイムへ移行した。今日はメインで使われているEMT 930を中心に聴かせていただいた。
EMTのレコードプレーヤーは、その姿から「余裕」「強靭」「重厚」といったイメージを持つが、音にもそのイメージがしっかりと沁みだしている。
リスニングポイントのソファに深く腰掛け、脚と腕を組んで音楽に浸り切っていると、体の周囲の全てを音に包まれるような感覚に捉われた。
音を俯瞰的に眺めるのではなく、全身が音に包まれるようにして音楽を体感する。夜香さんのサウンドは、「包まれ系」と評したくなるものであった。

数多く陳列されているオーディオ機器の中で私の目を実に和ませてくれたオーディオ機器の一つは、YAMAHA CT-7000であった。1976年発売のFMチューナーである。
この時代のYAMAHAのデザインは本当に優れている。私の個人的な好みからすると、この時代がピークでその後YAMAHAのデザインセンスは下降線を辿っていってしまう。
夜香さんに頼んでCT-7000の電源を入れもらった、バックライトは淡いグリーン。その色は実に良い色合いであった。
過ぎ去ってしまった淡く幸せな時間を手繰り寄せてくれるようなその色合いは、夜香さんのオーディオに対する愛情を示してくれているかのようであった。
さらにその淡く上品な色合いは、夜香さんの心の中に灯り続ける家族への愛の色合いのようにも感じられた。その愛が発する光は、時を経ても決して色褪せることのない「EVER GREEN」な色合いだと思われた。
顧問先の会社の社長に勧められてゴルフを始め、3回ほど練習場に行った後に、その社長に連れられて寄居カントリークラブで初ランドをこなしたのであるが、3回練習場に行っただけでの初ラウンドは当然散々な結果であった。
今から20年以上も前の話である。私にゴルフを勧めてくれた社長も4年前に亡くなった。秋が深まりつつある今日、花園インターを降りながら、その社長の顔を思い浮かべた。
花園インターを降りて一般道に入り向かった先はゴルフ場ではない。夜香さんのお宅である。今日はエム5さんと夜香さんのリスニングルームにお邪魔する予定であった。
私とエム5さんはそれぞれ自分の車で夜香さんのお宅に向かい、午後2時に到着する予定であった。私は10分ほど前に着いた。しばし時間調整してエム5さんが来るのを待ったが、午後2時になったので夜香さんのお宅のチャイムを鳴らした。
夜香さんのお宅にお伺いするのは初めてであるが、イベントなどで何度か顔は合わせていたので、「お久しぶりです・・・」と挨拶をしてお宅に上がらせてもらった。
夜香さんのリスニングルームは2階にある。広々とした部屋にはじつに魅力的なオーディオ機器が数多く整然と並んでいた。
その数はちょっとしたオーディオショップ並みと言えるかもしれない。そのいずれもがハードとしての美しさ、魅力にあふれたオーディオ機器ばかりで、夜香さんのオーディオに対する愛情の深さを体感できるものであった。
メインシステムのスピーカーはJBLのOlympusである。スコーカーとツイーターはキャビネットの上にセットされている。絵的にも実に様になっている。さらにスーパーツイーターとサブウーファーが加わるので、5ウェイ構成ということになる。

この豪華なスピーカーをアキュフェーズとマッキントッシュのパワーアンプ郡がマルチ駆動している。
メインシステムの司令塔としてその音色を統括しているのがMark levinsonの歴史的銘器である、LNP-2Lである。
送り出しはデジタルはOPPOの一体型CDプレーヤーで、アナログはメインがEMT 930で、サブがミッチェルエンジニアリングのGyroDecである。
エム5さんが遅いので夜香さんが電話すると「迷っちゃって・・・」との返答であった。エム5さんは何度か来られているはずであるが、毎回迷われるようである。
エム5さんの到着前に少しCDを聴かせていただいた。JBL、マルチ駆動、Mark levinson LNP-2L・・・そういった優れた要素の集積が見事に音に乗り移っていた。
きりっとした強さ、盤石な土台の安定感、そしてきらきらと煌めくように感じられる華やかさが、一体となって融合した音であった。
30分ほど遅れてエム5さんが到着された。3人揃ったところでお茶を飲みながらの雑談タイムを過ごし、デジタルソースの続きが再開された。
私はリスニングポイントに置かれた3人掛けのソファの真ん中に座らせていただいた。エム5さんは「俺はいつもここなんだ・・・」とリスニングポイント背後のダイニングテーブルの椅子に陣取られた。
ポピュラーやジャズなどの優れた楽曲がぐいぐいと迫りくる感じで聴覚を司る脳内を潜り抜けていった。
迫力があり、濃厚な空気感のもと、華美になり過ぎないきらめきが感じられる音は聴きあきることはなく、耳にもそして体にも実に心地良いものであった。
デザートをいただきながらのティータイムを挟んで後半はアナログタイムへ移行した。今日はメインで使われているEMT 930を中心に聴かせていただいた。
EMTのレコードプレーヤーは、その姿から「余裕」「強靭」「重厚」といったイメージを持つが、音にもそのイメージがしっかりと沁みだしている。
リスニングポイントのソファに深く腰掛け、脚と腕を組んで音楽に浸り切っていると、体の周囲の全てを音に包まれるような感覚に捉われた。
音を俯瞰的に眺めるのではなく、全身が音に包まれるようにして音楽を体感する。夜香さんのサウンドは、「包まれ系」と評したくなるものであった。

数多く陳列されているオーディオ機器の中で私の目を実に和ませてくれたオーディオ機器の一つは、YAMAHA CT-7000であった。1976年発売のFMチューナーである。
この時代のYAMAHAのデザインは本当に優れている。私の個人的な好みからすると、この時代がピークでその後YAMAHAのデザインセンスは下降線を辿っていってしまう。
夜香さんに頼んでCT-7000の電源を入れもらった、バックライトは淡いグリーン。その色は実に良い色合いであった。
過ぎ去ってしまった淡く幸せな時間を手繰り寄せてくれるようなその色合いは、夜香さんのオーディオに対する愛情を示してくれているかのようであった。
さらにその淡く上品な色合いは、夜香さんの心の中に灯り続ける家族への愛の色合いのようにも感じられた。その愛が発する光は、時を経ても決して色褪せることのない「EVER GREEN」な色合いだと思われた。