2020/5/22

5186:音楽的改善  

 モーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調(K.622)の冒頭が流れ始めた。クラリネット協奏曲はモーツァルトが最後に作曲した協奏曲であり、クラリネットのための唯一の協奏曲である。

 モーツァルトの最晩年、その短い生涯における最後の作品となった「レクイエム」はK.626であるので、K.622の番号が付けられているクラリネット協奏曲は、モーツァルトの死が差し迫りつつあった時期の作品ということになる。

 もしかしたら、モーツァルトはこのクラリネット協奏曲を作曲しているときには既に体調を崩していたのかもしれない。

 曲調からは、そういった暗い局面は窺うことはできないが、明るい曲調でありながら、その裏側には、小林秀雄がモーツァルトの弦楽五重奏曲の第4番ト短調を評して「哀しみが疾走する」と表したような、寂寥感が潜んでいるように感じられ、そのことが曲を趣深いものにしている。

 オーケストラの演奏の後、クラリネットの典雅な響きが颯爽と加わる。クラリネットの音色は音域に応じて大きく変わる。

 そのことにより、表現に幅と奥行きを持たせることができる。モーツァルトがこの曲を作曲した時点ではまだ新しい楽器であったクラリネットのこの特性をモーツァルトはよく捉えている。

 最低域近くの音域を上手く活用して、煌びやかな高音域との対照効果を巧みに使い、聴くものの耳を楽しませてくれる。

 さて、その音の質感であるが、DACU-500を装着した効果は、我が家でもすぐに確認できた。まず感じられるのは、空気感が柔らかいということである。それゆえか、デジタル特有のそっけない感じが減退する。

 DACU-500の取扱説明書には「DAコンバーターのデジタル入力端子に差し込むだけでドラマチックな音楽表現力が生まれます。クラシック、ジャズなどの音楽ジャンルを超えての改善、音の鮮度、音の力、リズム、スイング、アンサンブル、デジタルオーディオがどうしてもアナログオーディオにかなわなかった部分の音楽的改善に驚かれるのは間違いないでしょう。」と書かれている。

 メーカーが書いた取扱説明書であるので、多少の思い入れがあるにしても、確かに「音楽的改善」と呼びたくなるような効果があった。

 第1楽章のみを聴こうと思っていたが、結局すべての楽章を聴き終えた。「音楽的改善か・・・確かにそういった感じを受けるな・・・」と思った。

 我が家のヴィンテージオーディオはもともとデジタルソースとの親和性が低い。そういったCDなど影も形もない時代に設計・製造されたヴィンテージオーディオ機器が主要なポジションを占める我が家のシステムでもDACU-500は確かな効果を見せてくれた。

 続いて、もう一つ確認したいことがあったので、次なる検証をしてみようと思った。一旦、DACU-500を取り外して次なる検証を行うことにした。




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