2020/4/5

5139:桜  

 コンビニ休憩を終えて、先へ向かってリスタートした。気温は天気予報のとおり上がってきた。ウィンドブレーカーなしでちょうど良かった。

 睦橋通りを走っていくと、少し前に同じく単独で走っているローディーの姿が見えた。徐々にその背中は近づいてくる。

 「どうしようか・・・ペースを落として間隔を開けて後方を走るか、現状のぺースを維持してパスするか・・・」

 しばし、思案したが、ペースを少し上げてその右を駆け抜けた。パスする際に軽く頭を下げて、前に出ていった。

 睦橋通りは信号が多い。赤信号で止められることもあり、何度かストップ・アンド・ゴーを繰り返しながら、まっすぐに走っていくと、JR五日市線の終点である「武蔵五日市駅」が見えてきた。

 その手前を左折して檜原街道に入った。商店街になっている市街地を走っていくと、少し前に家族で来たことのある「寿庵 忠左衛門」のささやかな佇まいの店が見えた。

 ここの蕎麦はちょっと値段が高めであるが、しっかりとしたコシがあり美味しい。つゆは出汁が効いていて深みのある味わいで、蕎麦との相性が良好。天ぷらもさくっと揚がっていて上品な仕上がり。素材の良さが活かされている。

 「また、家族を連れてこよう・・・」と思いながらその前を通りすぎた。市街地を抜け切ると緑の比率が高くなってくる。

 天気が良いので、景色が素晴らしい。時折、まだまだ花を残している桜が目を和ませてくれる。肌で感じる風は春のものであり、心をくすぐるものである。

 やはり、外を走るのは気持ちが良いものである。ひと時ではあっても世の中の喧騒を忘れ、心の中の澱もどんどんと排出されていくようであった。

 やがて道は両側を鬱蒼とした木々が覆う「陰地」の中に入っていった。「陰地」ではヒヤッとした空気感が全身を覆う。ただし、冬の様な厳しさは微塵もなかった。

 道の右側に「檜原村役場」の建物が見えてきた。「村役場」という言葉の響きよりもはるかに立派に見える建物の前を通り過ぎると「橘橋」のT字路交差点が見えてきた。

 「時坂峠」へ向かうにはこのT字路交差点を右折する。左折すると21km先に「都民の森」がある。大半のローディーは左折するが、私は圧倒的な少数派である「右折派」に今日は属していた。

 右折して小さな集落を通り抜けた。数年前この道で私は「猫落車」をしたことがあった。道の左側を順調に走っていた私は同じ道の右端をゆっくりと同じ方向に歩いている猫の存在は認識していた。その猫が私が近づいてきた瞬間に何を思ったか左斜めに猛ダッシュしたのである。

 予想外のその猫の瞬間ダッシュに私はブレーキレバーを思いっきり引いたが間に合わず、前輪がその猫の横っ腹に乗り上げるような形になり、落車した。

 猫は「ギャッ〜」と声を上げて走って逃げていった。私はアスファルトの上に転がった。サイクルウェアの所々が破れていた。

 そんなことを思い出しながら走ってくと道の左側に黒猫がいた。こっちに向かってきていた。ロードバイクを右に大きく膨らませてやり過ごした。この黒猫は不穏な動きは一切しなかった。

 ややあって檜原豆腐で有名な「ちとせ屋」の店舗が見えてきた。日本の滝百選にも選ばれている「払沢ノ滝」の入口にある「ちとせ屋」は、手作りにこだわった昔ながらの豆腐屋である。チームで来た時には必ずここの「うの花ドーナツ」を食べる。

 「ちとせ屋」の手前を左折した。少し上っていくと公衆トイレがある。「払沢の滝」に向かう観光客用の駐車場があり、結構な台数の車が停まっていた。その駐車場の近くの桜はとても綺麗な色合いを放っていた。その前でLOOK 785 HUEZ RSを停めてスマホで写真を撮った。 

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