2020/2/14

5087:フレッシュ  

 ディーラーを再訪したのは午後6時を少し回っていた。辺りはすっかりと暗くなっていた。代車として一時的に借りていたBMW 118dを駐車スペースに停めて、ディーラーの建物の中に入った。

 空いているものと予測していたが、意外と混んでいてすでに3組の客がいた。受付の女性に案内されてテーブル席に座った。

 「なにか飲物はいかがでしょうか?」と問われて、アイスティーを頼んだ。ここ数日2月とは思えないような暖かい日が続いている。冬用の機能性インナーを着用していたので、冷たい飲み物を体が欲していたようである。

 女性が持ってきてくれたアイスティーにガムシロップとミルクを入れてストローでかき混ぜた。紅茶の色合いはすぐに淡い茶色に変わった。

 コーヒーはブラックで飲むが、紅茶はミルクも砂糖も入れる。そうしてまったりとした味わいにして飲むのが習慣になっている。

 アイスミルクティーを飲みながら、しばし待った。サービス担当はいずれも来客中の顧客の対応に追われているようであった。

 少し待たされそうであったので、展示してあった3シリーズ ツーリングの運転席に乗り込んでみた。

 新しい世代の3シリーズは内装も最新の意匠に衣替えしている。全体的にはすっきりとしたまとまりの良いデザインに変更されていて、洗練度は確実に上がっている。

 液晶表示が大胆に採用されているのは時代の流れであろう。液晶表示は鮮明であるが、平面的でのっぺりとしている。

 代車であった118dはアナログメーターであった。新しさはないが、立体感というか奥行き感があり、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

 そうこうしていると担当のサービスマンが「お待たせしました・・・」と言ってやってきた。請求書を確認してカードで支払った。エンジンマウントの交換にかかったコストは85,000円ほどであった。

 代車のキーを渡し、サービスマンの誘導によって自分の車に乗り込んだ。そして、フットブレーキを右足で踏んで、エンジンのスタートボタンを押した。

 523iの2.OL直列4気筒エンジンは静かに目覚めた。エンジンマウントを交換した効果は、すぐさま実感できた。

 明らかにエンジンの振動がより確実に遮蔽されているのが分かった。アクセルに移した右足のつま先に軽く力を込めて発進させていくと、柔らかな絨毯の上を走るような質感で車が進む。

 エンジンの振動が軽減すると車全体の挙動がより上質になったように感じられた。新青梅街道に出てしばらく車を走らせた。

 エンジンの存在が物理的に遠くになったような気がした。遠くでエンジン音がする。走行距離は66,800kmほどである。それだけ走るとエンジンマウントの劣化は相当程度進んでいたようであった。

 エンジンマウントの交換により、走行感覚がすっかりとリフレッシュされた。「フレッシュ・・・フレッシュ・・・フレッシュ〜」という松田聖子が歌う「夏の扉」の歌詞が思わず頭の中に浮かんだ。

 季節は夏ではない。真冬である。しかし、春のように暖かい。コートが不要なくらいである。そんな暖かさの心理的効果も加わったのかもしれないが、エンジンマウントの交換によりすっかりとリフレッシュされたBMW 523iをドライブしていると、鼻歌でも歌いたい気持ちになった。




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