2019/9/17

4937:後半  

 水ヶ塚公園前の駐車場から後半のコースへ向けてスタートした。旧料金所までの2km程は平坦路や下りがある。

 私はサイコンの「10秒平均パワー」が200ワットになるようにクランクを回した。その結果、平坦路や下りでは結構なスピードになる。

 しかし、快速で走れるのは旧料金所までで、そのゲートを抜けてから先は、厳しい斜度の坂がゴールまで続き、緩むことがない。

 ぐっと重くなったクランクを一定のペースで回した。斜度とともに心拍数や10秒平均パワーも上がった。

 脚は前半のコースを走った影響でかなり重く感じた。背中のリュックもやはり重く感じられた。前半のように220ワットの出力を維持するのは、無理だとすぐに分かった。

 後半はスタートからの平均パワーが200ワットを下回らない程度の負荷で走り続けた。後半のスタートから5km程は、「このままのペースでどうにかゴールまで粘ろう・・・」と考えていた。

 しかし、5kmを過ぎたあたりから、腰回りの筋肉の強張った感じが相当に強くなってきた。「まずいな・・・もちそうにない・・・」そのがちがちになった腰や背筋の筋肉の具合から、痛みが出る可能性が高いことが感じられた。

 負荷を下げた。それまでは200ワットを維持していたが、180ワットまで下げた。負荷が下がると心拍数も下がってくる。170以上を維持したかった心拍数が160台になってしまった。

 ペースを一段階落とした状態で3Kmほど走り続けた。そして残りがまだ7km程ある地点で腰に痛みが出始めた。

 思わず顔をしかめた。6月に痛めた腰の具合は最近かなり回復してきていた。前半の12kmを走り終えた時にも痛みは感じていなかった。

 しかし、さすがに前半後半合わせて27kmにもなる厳しいヒルクライムをもちこたえるまでには回復はしていなかった。

 「今日は、もうやめておこう・・・」と、クランクを回すペースを「のんびりペース」まで落とした。10秒平均パワーを130ワットぐらいまで下げて、ゆっくりと坂を上っていった。

 普段の生活においては腰痛に悩まされることはない。そういう意味では「腰痛持ち」ではないのであるが、体に大きな負荷をかけるヒルクライムでは痛みが出ることが多い。

 「腰ですか・・・大丈夫ですか・・・?」とスローダウンした私に声をかけてチームメンバーが追い抜いていく。「大丈夫です・・・頑張ってください・・・」を返答し、その背中を見送った。

 ゆっくりと走っていった。徐々にゴール地点が見えてきた。残り2Kmぐらいのところでチームメンバーが道の脇にロードバイクを止めて立ち止まっていた。

 「どうしました・・・?」と声をかけると、そのメンバーは苦悶の表情で「攣りました・・・脚が・・・」と答えた。

 その脇を通り抜けて、先へ進んだ。腰の痛みだけでなく、この辺りからハンガーノックの兆候も出始めていた。

 ガソリンタンクの中にはほんのわずかなガソリンの残量しかなく、脚にエネルギーがうまく伝わらない感じであった。

 「足だけはつかない・・・」と思いながら最後の行程を本当にゆっくりとしたペースで走り続けた。

 ゴール地点は晴れていた。すっきりと晴れていた。私の心情とは正反対の情景である。5合目からは富士山の頂上が綺麗な輪郭を見せていた。

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