2019/8/16

4905:定住派  

 グールドさんのお宅に着くと、早速リスニングルームに案内された。センターラック方式で配置されているラックの最上段にはKRELL CD-DSPの姿が復活していた。

 前回お邪魔した時にはCD-DSPは修理中で、代役としてeBayで購入したPathos Endorphinが、ラックの最上段を飾っていたが、それはあくまで「補欠」としての存在であったようである。Pathos Endorphinのデザインも素晴らしかったので、「もったいないな・・・」という気持ちが少しした。

 グールドさんのシステムのラインナップは次のとおりである。

 システムの要であるスピーカーは、Wilson AudioのCUBである。サウンドアンカー製の専用のスピーカースタンドに乗せられている。

 CUBはオリジナルの方で、CUB IIではない。後方の壁から2メートル弱離されて設置されている。内振りをほとんど付けない平行法で設置されている。

 スピーカーの後方の真ん中には、MUSIC TOOL製の3段ラックが設置されていて、その一番上には、修理から戻ってきたKRELL CD-DSPが鎮座している。

 CD-DSPは、KRELL初の一体型CDプレーヤーで、トップローディング方式のデザインが独自の造形美を見せてくれている。

 ラックの中段には同じくKRELLのプリアンプKSL-2が置かれている。薄型のプリアンプでその色合いはCDプレーヤーであるCD-DSPと同じ渋いグレーである。

 そして最下段には、パワーアンプのKRELL KSA-150がでんと構えている。やや無骨とも思える男性的なデザインである。

 KRELLの製品群はほぼ同じ時代のものと思われる。1990年代前半頃の製品であろう。この時代のKRELLやWILSON AUDIOには、切れの良さというか硬質でとんがった感じの独自のオーラがある。それらが、集合体として寄り集まると、その濃度がぐっと増す。

 もう20年以上もの年月、システムの構成を変えていないとのことであるので、グールドさんは「買換えマニア」ではない。

 ケーブル類はJps Labsの製品で統一されている。とっかえひっかえしたりはしないようなので「ケーブルマニア」でもない。

 スピーカー位置にはこだわりがあるのかもしれないが、「最近はほとんどいじっていない・・・落ち着いたものです。テープで床にマークしてありますので・・・ここ数年は全く動かしていないでしょう・・・」とのことであるので「スピーカー位置調整マニア」でもない。

 リスニングルームを見渡しても、QRDや日東紡音響の音響調整のための製品も見当たらない。「オーディオルームマニア」でもない。

 リスニングルームの側面の壁には2枚の絵が、さらに後方の壁にも1枚の絵が額に入れられて飾られている。

 3枚ともオシップ・ザッキンのリトグラフであった。オシップ・ザッキンは彫刻家であるが、リトグラフも多く残している。

 グールドさんをあえてマニア分類するとしたら「統一感を重視する定住志向マニア」ということになるであろうか・・・オーディオマニアには珍しいタイプかもしれない。

 さて、CDプレーヤーが修理から戻り、アンプ類のコンデンサーなどの消耗パーツ類が「パーツマニア」であるブリッジドさんの手助けを借りて刷新されたCUB+KRELL軍団の音の具合はどのように変わったのか・・・その検証タイムに入っていった。

 最初にかかったのは、当然のこととしてグレン・グールドのピアノによる「ゴールドベルグ変奏曲」であった。 




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