2018/3/24

4393:スピットファイア  

 映画「ダンケルク」において最も印象的な存在はスピットファイアだったかもしれない。ドイツの戦闘機メッサーシュミットとの空中戦はとてもリアルで、この映画の華である。

 監督であるクリストファー・ノーランはCGが嫌いで、この映画においても一切CGは使用しなかった。つまりスピットファイアとメッサーシュミットの空中戦はすべて実際の戦闘機を使って行われたのである。

 チューバホーンさんのお宅で、TANNOY LANCASTERから放たれるクラシック音楽を聴きながら、私の脳内スクリーンには、映画「ダンケルク」で観たスピットファイアの雄姿が再現されていた。

 「イギリスの音がしますね・・・バランスが良いブリティッシュサウンドです・・・」私はそのスピットファイアの主翼の先端が丸いことを思い浮かべながらそう言った。

 TANNOY LANCASTREを駆動するパワーアンプはQUAD 405 Uである。この両者が醸し出すブリティッシュサウンドの香りは実に耳に心地いいものである。

 この両者の組み合わせが「チューバホーンサウンド」の基本を形作っているように感じられた。その色彩感はまさにスピットファイアのそれである。

 そのブリティッシュサウンドの香りをさらに色濃いものにしているのが、QEDのスピーカーケーブルである。英国製のケーブルメーカーであるQEDの味わいはTANNOYやQUADと同じ出自を感じさせせるものである。

 その他のオーディオ機器は、SONY MS1がトランスポート。DACはO-DAC PRO。そしてプリアンプがMarantz Model7である。

 ピアノ曲、ピアノ連弾、ピアノ協奏曲とピアノものを立て続けに聴いた。その後はショスタコーヴィッチの交響曲第8番の聴き比べをした。

 ムラビンスキーの指揮による演奏をフィリップス盤とアルタス盤で聴いた。同じ音源であるがまったく異なった雰囲気に聴こえる。

 そして私が持参したCDも聴かせてもらった。ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番第1楽章である。ピアノはリーリャ・ジルベルシテイン。

 スピットファイアを連想させるブリティッシュサウンドは無理に欲張ってバランスを崩すことはない。落ち着いた心持で音楽を俯瞰できる。

 つい最近の「ケーブルミニバブル」の主役はMITであったが、昨年において出現した「ケーブルミニバブル」の主役はキンバーの電源ケーブルであった。

 キンバーの電源ケーブルには「10」と「14」の2種類がある。私はDACに太い「10」をあてがいトランスポートに細い「14」を使用している。
 
 チューバホーンさんのお宅ではDACに「14」を使い、トランスポートには「是枝モデル・黄色バージョン」を使われていた。

 トランスポートにも「14」を使い、両者を統一した場合にどうなるのか試してみたいとのことで、我が家の「14」を今日はお持ちした。

 デジタル機器のどちらにも「14」を使うと、スピットファイアの色彩感がメッサーシュミットのそれに変わった。

 メッサーシュミットの色合いは、よりくっきりとしていて色鮮やかである。黄色の差し色はモダンである。

 「オーディオ的にはこっちかな・・・でも、音楽を俯瞰する感じは薄らぐか・・・」そんな感想を持った。しかし、それにしても電源ケーブルの音色に対する支配力にはいつものことながらあきれる。

 最後にもう一つの検証も行った。これもチューバホーンさんのご希望により我が家のリスニングルームの壁にかかっている「あるもの」を持参したのである。

 その「あるもの」をくるんでいたエアパッキンから取り出して、チューバホーンさんのリスニングルームの壁にかけてみた。エアコンのリモコンをかけていたフックを利用して左側の壁に設置した。

 そして、先ほどまで聴いてきたCDを聴いた。「スピットファイアはどう変わるのだろうか・・・」「ロールスロイス製エンジンの至高の調べはその姿形を変えるのであろうか・・・」音が流れ出すまでの短い時間、そんなことを思った。

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