2015/12/29

3393:スカイツリー  

 やはり、簡易信号機の色は赤であった。赤である場合、簡易信号機には青に変わるまでの時間が秒数で示されている。

 信号機の手前には停止ラインが白い線で描かれている。そのラインで止まって、その秒数の数字が徐々に小さくなっていくのをじっと待った。

 その秒数はやがて一桁になり、カウントダウンが始まった。信号が青に変わって、リスタートした。片側交互通行区間を抜けて、序盤エリアへ向かった。

 やがてペースは巡航ペースに乗った。心拍数は175まで上がってきた。この負荷と心拍数であれば、ある程度の距離はペースを十分維持できる。

 一緒に走っていたリーダーに心拍数を尋ねると「165・・・」との返答。「10も違うのか・・・」と少々落胆した。

 もう一人のメンバーは「もう180ですよ・・・」と言った。心拍数は個人個人の体質にもよるので一概には言えないが、やはり低い方が体力的には余裕があるはず。

 心拍数はほぼ一定のまま、山伏峠の前半部分を上っていった。するとリーダーがペースを上げてするすると前へ出ていった。

 残念ながらそのペースに無理して合わせると、後半全く脚が回らなくなる。その後を私ともう一人のメンバーが続いた。

 山伏峠の斜度はそれほど厳しいものではない。しかし、2箇所左に曲がりながらぐっと斜度が厳しくなるところがある。

 二つ目のその左カーブをやり過ごすと、山伏峠は終盤に入ってくる。リーダーは随分と先を行き、私ともう一人のメンバーは相前後しながら、山伏峠の頂上を目指した。

 1対1でのバトル状態に入ると、巡航ペースでは収まり切らない。バトルモードになると心拍数はぐんぐんと上がり180を超えてきた。1963年製のエンジンは相当な旧式であるが、必死になって回っていた。

 カーブごとにインを差したり、アウトからかぶせたりしながら、2台のロードバイクはもつれ合うように走った。

 山伏峠の頂上手前で、私はダンシングに切り替えてスパートした。バトルしていたメンバーをここで引き離し、頂上まで一気に走り切った。その勢いのまま山伏峠の反対側へ下っていった。

 2度、3度とカーブを曲がりながら風を切って下り、正丸峠への上り道へ右折していった。正丸峠への上りに入ってもペースは緩めず、エンジン回転数は180を超え続けた。

 リーダーの背中はちらちらと見えていた。もっと近づけるかもとクランクの回転数を上げたが、リーダーは振り返ってこちらの存在を認めるとペースを上げた。さっとその背中は遠ざかってしまった。

 脚を緩めることなく最後まで走り切った。Kuota Khanを立て掛けて、しばし呼吸を整えた。正丸峠の頂上からは晴れやかな眺望を臨むことが出来た。冬は空気が澄んでいる。遠くに小さなスカイツリーが見えた。 

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