2013/8/29

2723:休憩コーナー  

 「やっぱり、ダンスを始めたのは小学生の頃からですか?」

 休憩コーナーで、スケジュール帳を確認しながら来週のレッスンの予定を決めた。そして、「ジェニファー」に何気なく訊いてみた。

 「ダンスは高校生になってからなんです。小・中は器械体操をしていたんです。」

 彼女はそう答えた。

 「なるほど、なんだか共通性があるような・・・」

 私の頭のなかでは、器械体操と社交ダンスが自然と繋がった。

 「それが、全然違ったんです・・・器械体操と社交ダンスって・・・最初は戸惑いました。器械体操で基礎体力や筋力がついていたので、その点は良かったんですが・・・動きが全く違って・・・習った先生がとても厳しくて、最初から完全に競技志向のレッスンだったんです。」

 「競技」という言葉に、そう言えば彼女は競技会にも出ているのでであろうかと思い確認してみた。
 
 「競技会は今も定期的に出ているんですか?」

 「ええ、なるべく出るようにしています・・・競技会に出ると姿勢がしゃんとするというかモチベーションも違ってきますから・・・2週間ほど前にもでました。京都で行われた大会だったんです・・・」

 「京都ですか・・・結果はまずまずでしたか?」

 「ラテンは5位で、モダンは3位でした。」

 「凄いですね・・・」
 
 「いえいえ、まだまだです。もっと上を目指さないと・・・」

 私は出された麦茶を飲みながら、彼女とほんのわずかな時間であったが会話した。

 今日のレッスンはいつものとおりに進んだ。ステップは概ね覚えたが、重心の位置やその移動の仕方、腰の入れ具合や、前体重のバランスなど基本的な体のバランスや動きに、まだ慣れないところがある。そういった基本的な動きの確認をしながらステップを踏んだ。

 「だいぶ良くなりました・・・」

 「ジェニファー」はいつもの笑顔で言った。

 30分は短いが、終わるとそれなりに疲れる。レッスンが終わるとささやかなカウンターと椅子が4脚置いてある休憩コーナーでチケットを渡し来週の予定を決める。次のレッスンが入っていないと時間に余裕があるので、少しばかりの時間会話できるのである。そのささやかな時間は清涼な感覚に溢れていた。




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ