2012/10/28

2418:試聴室  

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 幾つかある部屋の一つに通された。部屋の広さは10畳くらいであろうか・・・窓はなく横長の部屋である。センターにクワドラスパイア製のラックが置かれ、そこにはLINNのDSらしき躯体が2個、TRIGONのとても小さくかわいらしいプリアンプとモノラルパワーアンプと一緒に入居していた。

 その脇にはワーフェデール製の二つのビンテージスピーカーが置かれ、さらにLINNの黒いトールボーイスピーカがその前に置かれていた。

 ワーフェデール製の二つのスピーカーのうちの一つが、目当てのエアデールである。もう一つの方は型番は分からない。猫足を持つ家具調の洒落たスピーカーであった。その猫足スピーカーの上には超小型のスピーカーが載せてあった。

 リスニングポイントに座った。LINNの黒いトールボーイが前面に設置してあるので、ちょうど後方のエアーデールの姿を遮る。リスニングポイントからはLINNの背後にちょっとだけはみ出るようにしか見えない。

 LINNのスピーカーをどけてくれるのを待っていたら。いきなり曲がかかった。「あれ、このままか・・・雑な対応だな・・・」と思わざる得なかった。「時間を決めて試聴の予約を入れて店に来たのにこの対応とは・・・」いきなりテンションはだら下がりである。

 結局試聴している間ずっと、エアデールの姿かたちをLINNのトールボーイが遮り、隠し続けた。そして、背後に慎ましく佇んでいたエアデールを駆動していたのはLINNのDS付きプリメインアンプであった。

 LINNのトールボーイに音の行方を阻まれ、DS付きプリメインアンプで駆動されるエアーデールは、少々気の毒な気がした。

 これではその持てる優れた能力の片鱗を窺うことしかできない。辛抱強く窺うことにした。わざわざ遠くからやってきたからである。

 エアデールは、オーケストラでの低弦の質感や、弦楽器のピチカートなど、コンサートホールで聴くような雰囲気を上手く醸し出している。

 ピアノの音の質感も欲張っていない自然さが耳に心地よかった。DSの選曲はiPadで行うようであった。そのiPadはソファの脇の小さなサイドテーブルに置かれていた。スタッフの方は部屋を出ていかれ、しばらくの時間一人にしてくれた。

 そのiPadを見ると今演奏されている曲の情報が表示されていた。選曲はこのiPadで行う。今風である。お洒落である。しかし、どこかしらしらじらしくも感じられた。

 エアデールの外見上のコンディションンは抜群である。付き板やネットなどは完全にレストアされていて、美しい仕上がりを見せている。その色合いもイギリスらしい渋く上品ないでたちである。

 上向きについているトゥイーターや斜めについているスコーカーなど、独特な構成が効いているのであろう、オーケストラなどの大きな編成のものが得意分野のような気がした。

 1950年代の設計・製造であるが、今でも十二分にその独自の魅力を発揮している。できればもう少し良い環境で聴いてみたかった・・・が、その実力の片鱗は感じることができた。




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