2012/1/31

2147:補欠  

 「オーディオ巡礼」で有名な五味康祐氏は、一時QUAD22とQUADUのセットを3セット所有されていたそうである。その中で一番良いと思われるペアを使われていたようである。

 今現存しているQUAD22とQUADUは、製造されてから相当な年数が経過している。当然その間何度かメンテナンスを受けているはずである。

 そのメンテナンスにおいてオリジナルではない部品が使われることが多いため、同じQUAD22とQUADUであっても、その醸し出す音には結構差がある。我が家にはこのセットが2セットある。

 通常稼動しているセットとは別にもう1セット、「補欠」という形で保存しているのである。しかし、通電せずに保存していると部品の劣化が進んでしまうので、時折取り出して鳴らす。

 今日も「補欠」を取り出してきて、鳴らしてみた。移動とケーブル接続に要する時間はそれほどかからない。コンパクトで軽いので移動はとても楽である。

 その音を改めて確認しながら「やっぱり違うもんだ・・・」と感じた。外側の見た目はほぼ同じであるが、この半世紀の間にたびたび行われたであろうメンテンスの際に使用された部品が異なっているため、内部はぱっと見ても結構差がある。その結果、出てくる音も、大きな括りでは似通ってはいるが、微細に検証するとやはり差がある。

 こちらの「補欠」の音は、「レギュラー」に比べるとシャープな印象。高域方向への伸びやかさはこちらのほうがある。しかし、低域の力強さは「レギュラー」に軍配が上がる。

 オーケストラを聴いていて、その躍動感は「補欠」のほうが感じられるが、どっしりとした安定感は「レギュラー」のほうがある。

 音の好みから言うとやはり「レギュラー」を選択してしまう。一日鳴らしたら、「補欠」は元の位置に戻すことになる。

 実はTANNOY CHSTAWORTHにも「補欠」がいる。こちらも時折鳴らさないと、ユニットが錆付いてしまう。外観上の見た目はほぼ同じではあるが、微妙に音が違う点もQUADと同じである。

 聴き比べは数回しているのであるが、結局今使っている「レギュラー」のほうがその座をなかなか譲らない。

 どちらも「レギュラー」が固定化している。「補欠」は、そのほとんどの日々をベンチを暖めて過ごしている。この状態が続くようなら、「補欠」組は移籍させて別途活躍の場を探らせるべきであろうか、という気がしている。 




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