2010/12/29

1751:三笠  

 横須賀市役所前の公園には、冬の優しい陽光に誘われたかのように、多くの人々が佇んでいた。いくつかのベンチのほとんどには、一人か二人の人間が座っていた。

 犬を連れて散歩に来ている方もいた。一人に方はパピヨンを二匹連れていた。白黒のパピヨンと白・黒・茶の三色のパピヨンである。思わずその愛らしい姿に頬が緩む。

 その二匹のパピヨンを見送って、進むべき方向に目を向けると、異様な情景が目に入った。弱々しい陽だまりのまんなかに黒い服を着たホームレスが両手を腰に当て反り返るかのように天を仰いでいたのである。

 太陽の熱を少しでも体内に取り込もうという意思の表れなのであろうか。両足は肩幅ほどに広げられている。じっとそのままの姿勢で動かないので、遠目に見れば彫刻か何かに見えなくもなかった。

 その公園を通り過ぎると目的地はもうすぐである。三笠公園の入り口側にその目的地はあった。三笠公園には日本海海戦で活躍した旗艦三笠が展示されている。その船尾をすこしばかり眺めることができた。

 目的地であるお店のドアを開けると、名だたるビンテージ・オーディオの銘機が並んでいた。そのなかに一度現物を見てみたいと思っていたスピーカーがあった。

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 種々雑多なビンテージスピーカーのなかに紛れるように、TANNOY CORNER LANCASTERはあった。その姿を認めて、側によってじっくり眺めてみた。そのマホガニーの深い色合いは艶ややかに光っていた。

 CORNER LANCASTERは思っていたよりもきりりとした立居振舞いであった。全体を構成するラインがシャープな印象を受けるのである。そのキャビネットからは高貴な香りが立ち込めているかのような印象を受ける。

 今までに様々なTANNOYの実物を見てきたが、そのなかでももっとも美しいと感じるTANNOYである。その背後にはRECTANGULAR YORKも置いてあった。こちらのほうがサイズは二周りほど大きいのであるが、すっかり霞んで見えた。

 マホガニー製と説明を受けたキャビネットの色合いは深い。我が家のCHATSWORTHは明るめの茶色である。その色合いと比べると同じTANNOYでも印象が相当異なる。

 この美しさには息を飲んだ。サランネットの状態もとても良い。擦れやほつれが見当たらない。第一印象はとても良い。思わず目を細めた。

 店主の勧めで椅子に座りコーヒーをご馳走になった。「何を聴かれますか?」との問いに「レコードでバロックをお願いします・・・」と答えた。Bachのバイオリン協奏曲のレコードが取り出され、ガラードのターンテーブルにセットされた。カートリッジはSPU。アンプはウェスタンエレクトリック製の大型のものである。最初の音を待った・・・



2010/12/30  21:59

投稿者:tao

pontaさん、こんばんわ!

素晴らしいTANNOY WORLDに更なる一歩を踏み込む決心をしました。「決心したら、行動は迅速にして躊躇しない・・・」が人生における座右の銘ですので、ついついアクセル前回で加速体制に入ってしまいます。

2010/12/30  7:51

投稿者:ponta

むふふ。やはり走り出しましたか。相変わらず超早スピードですね。


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