2010/5/1
1509:NEW XJ

フルモデルチェンジされたJAGUAR XJが、この5月15日より日本でも販売が開始されることとなった。そのNEW XJは「劇的変化」と言うべき変わりようである。
先代のXJは、伝統のJAGUARデザインを踏襲したエレガントさが売りであった。しかし、市場での評価はあまり高くなくビジネス的には成功しなかった。
それに危機感を抱いたのか、一足先に発表されたXFからそのデザインを大きく変えてきた。XFはS-Typeの後継モデルとして発売されたが、その造形は従来のJAGUARスタイリングとは180度方向性を異にしていた。
私自身はXFのデザインに対して少々疑問を感じていたが、JAGUARが生き残りを賭けて必死で変わろうとしている意気込みは感じられた。
そのXFの流れからしてJAGUARのフラッグシップであるXJもフルモデルチェンジの際には大きくその舵をモダン方向に切るであろうことは確実視されていた。
そして発表された新型XJは、やはり大きく変わった。そのデザインは、モダーン、スポーティー、ラグジュアリーといった諸要素をJAGUARらしく洗練さのなかに上手く詰め込んだ造形である。
相当大胆なデザインモチーフを随所に散りばめているが全体としては破綻していない。特にリアの縦型コンビランプなどはずいぶん思い切っている。これだけ個性的だと好き嫌いは結構はっきりするであろう。私は個人的には「これはありでは・・・」という気がしている。
ドイツの三大プレミアムメーカーのLセグメント・モデルにはない香りたつような流麗さがNEW XJの最大のセールスポイントであろう。JAGUARの大胆なチャレンジは、市場にどのように受け入れられるのであろうか。