2010/1/27

1415:隙間商品  

 AUDIのA5 SPORTSBACKが発売となった。そしてほぼ同じ時期にBMW 5SERIES GRAN TURISMOも発売された。

 この二つのニューモデルはいずれも「隙間商品」である。メーカーの主要ラインナップの間を埋める新機軸なのである。

 AUDI A5 SPORTSBACKはA4をベースとしながら、よりエレガントでスポーティーな装いをまとったモデル。エンジンは2.OTFSIのみ、駆動方式はもちろんクワトロ。

 もともとA5はAUDIの屋台骨を支えるA4のクーペモデルという位置づけであった。そのA5に4ドアバージョンがSPORTSBACKである。しかし、単純な4ドアクーペではなく流麗なハッチバックとして一ひねりしている。

 BMW 5SERIES GRAN TURISMOは、かなり特異なパッケージングである。こちらも表向きはハッチバックであるが、いささかその立ち位置はA5 SPORTSBACKと異なる。

 SUV的な要素がかなり強く、車高が高い。サルーンとしての性格とSUVとしての性格をあわせ持たせているのである。単純なサルーンではない。かといって単純なSUVではない。ちょうどその中間を狙ったようなモデルである。

 5SERIES STATION WAGONとは明らかに異なった雰囲気を醸し出している。遠目に見るとスタイリッシュであるが、近くで見るとかなり大柄で迫力がある。

 この両者、私の個人的な印象は明暗を分けた。AUDI A5 SPORTSBACKはとても良い印象を持った。A5のクーペモデルよりもしっくりくるデザインで、こっちが本命なのではないかという気がするほどである。

 A5 SPORTSBACKは個人的にはAUDIの全ラインナップ中もっともAUDI的なモデルのような気もするのである。エレガントとスポーティーが高度に融合された象徴的な存在である。強烈すぎる存在感や威圧感は皆無であるが、分かっている人が乗っている感が満載なのである。

 一方BMW 5SERIES GRAN TURISMOに関しては、良い印象を持たなかった。その立ち位置がどうにもよく分からない。その製品開発の意図は分からなくないが、その存在意義がそれほど高くないような気がするのである。

 デザイン的にもあまり良いとは思えない。車高が高くなるとどうしてもずんぐりとしてしまう。SUVならSUVとしての割り切ったほうが潔い。SUV的な要素を盛り込むとどうしても野暮ったくなってしまう。

 きわめて美しいデザインが先日公表されたBMWのNEW 5SIRIESにも当然STATIONWAGONが投入されるはずであるが、それで十二分という気がする。十二分というか5SIRIES STATIONWAGONのほうがはるかにかっこよく実用的なような気がするのである。

 AUDIとBMWからほぼ同時期に日本発売となった「隙間商品」であるが、A5 SPORTSBACKはモデルレンジの隙間を埋めるモデルでありながらAUDIの本質を一番よくあらわしている。そして、BMW 5SIRIES GRAN TURISMOは同様に複数の要素を融合させたモデルであるが、企画倒れのような気がするのである。




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