2009/10/25

1320:主役の座  

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 音は耳で聴くものではあるが、同時に体全体でも感じるもののような気がする。自分の好みにしっくりくると、なんとなく「腑に落ちる」とでも表現すべきなのか、耳にも体にもすっきり収まる。

 オルフィ邸で最初に聴かせていただいたのはバッハの無伴奏バイオリン・ソナタ。その音を一聴して、すぐさま腑に落ちた。バイオリンの音に生気がみなぎっている。豊かな響きが上に向かって飛散し天井に当たった音の微粒子が心に降り注いでくるようである。その音は確かな温度感と凝縮感に溢れ、強奏時にもけっして突き刺さるような不快な音にならない。

 今年の1月にお邪魔したときには、アバロンのダイヤモンドが鎮座していたのであるが、今日は従来から使われていたガルネリ・オマージュが主役の座を射止めていた。そして、リスニングポイントの後方にはダイヤモンドの後しばらく主役の候補としてリハーサルを繰り返していたガルネリ・パラディオが佇んでいた。

 ダイヤモンドもガルネリ・パラディオも残念ながらこの静謐なリスニングルームの主役には結局なれなかった。年の功というわけでもないのであろうが年長者であるガルネリ・オマージュは経験の差を見せつけてくれたようである。

 このスピーカー。フランコ・セルブリン氏の気合の入れ方が半端ではなかったようである。コストも手間も惜しまずその持てる全力を注入した渾身の製品なのであろう。後発のパラディオを完全に凌駕する勢いがある。

 送り出しはワイスのペア。ワイスのDAコンバーターのボリューム機能を使ってパワーアンプにダイレクト接続。パワーアンプはマランツ Project T-1。こちらも渾身の一作といえる。見るからに素晴らしい音がしそうである。

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 そしてオーディオ機器以上に大きな存在感があるのが、スピーカー背後の両コーナーに聳え立つアコースティック・パネル、Flexum。メーカーはLABORATORIUM。

 美しいデザインである。きっと音に対する影響度も相当大きいはず。豊かで精緻な響き感は、このFlexumが相当貢献しているはず。

 弦楽器のみならずボーカルも、自然なリアルさに溢れている。こもった感じや人為的な作為感がなく、すっと立ち上がる。

 3時間ほどいろいろなソフトを聴かせていただいたのであるが、聴き終えた後の体の具合がコンサートに行った後のような感じであったのは、きっと偶然ではないはずである。



2011/7/18  22:59

投稿者:森山吉龍

素晴らしい装置です。ガルネリに真空管のアンプの組み合わせでしたら弦楽器の音色が絶妙音になると思います。いつの日かその音色に接する機会が有ることを願って居ます。

2009/10/26  23:13

投稿者:tao

オルフィさん、昨日はありがとうございました。

生音の質感とコンサートホールの空間表現・・・これが感じられると心がとてもしっくりときます。

ガルネリ・オマージュの真髄はその表現力にあるのですね。解像度や情報量、広い空間表現、そういったものに長けたスピーカーは幾つかありますが、奥深く心に染み入る表現力を備えたスピーカーはそう多くはないのかもしれません。

ガルネリ・オマージュは確実にその表現力を備えたスピーカーの一つです。

2009/10/26  23:07

投稿者:tao

ishiiさん、お世話様です。

是非一度オルフィさんの御宅を訪問してみてください。ガルネリ・オマージュの奥深い表現力には心打たれるものがあります。

その姿かたちからは、何かしら類稀な銘器しか具現し得ないオーラが漂っています。

2009/10/26  12:38

投稿者:オルフィ

昨日はお疲れ様でした!
ガルネリオマージュは古いスピーカーですが、一番力の入った作品だと思います。
ガルネリオマージュを調教すればするほどフランコさんの想を感じる事が出来ます。
特に生音の質感とコンサートの空間表現が上手く出せるように追い込みをしていますのでその感触がtaoさんにお伝え出来て良かったです。
オマージュとは長年付き合っていますが追い込みをする度に可能性の高さが感じられますね。

2009/10/26  0:58

投稿者:ishii

オルフィさん

はじめまして、すごい装置ですね。機会があればぜひ一度ご拝聴させていただきたいです。

TAOさん

GRFさんの都合で次回の「QUADを聴く会」は来月の第3週か4週の
土曜日になるか、もしかしたら流れるかになります。その時は、よろしくお願いします。


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