2009/5/23

1164:主役  

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 この部屋では全てが等価である。独創的な発想とシンプルな構成のUNICORNも、踊り子のブロンズ像も、ぜんまい式のアンティーク時計も等価である。

 そこに存在することの必然性、そこに存在することの実効性という点において全て等価である。この部屋に入ると、そんなことを強く意識する。どんなこともないがしろにされことのけっしてない帰着点の集合体がこの6畳の空間を占拠しているようである。

 今日の午前中、UNICORNさんの部屋を訪れた。UNICORNさんは少し前にLINN LP-12を導入された。そして、導入直後は不具合が多かったLP-12も、UNICORNさんの聞くも涙語るも涙の苦闘の末、見事に調整されそのポテンシャルの全てを出し切っているとの情報をキャッチしたので、早速自分の耳で確かめることと相成った。

 真新しいLP-12は美しく潔いその肢体を明るめの色合いのサイドボードの上に横たえていた。そのプラッターが回転するさまをしげしげと眺めたが、微動だにブレのないスムースな回転がなされていることがこちら側にしっかりと伝わってくる。

 そして、その音を聴かせていただいて、見るからに正確無比な回転が音にそのまま反映されていることを感じた。音の背景がとても澄んで静かである。音と音の空間の白が洗いたてである。その結果色合い鮮やかに音がつかめる。

 さらにスピーカーセッティングも微妙に変化していた。スピーカー間の距離が若干広げられ、後ろの壁からも少し離された。さらにごくわずかであるが「逆ハの字」になるようスピーカーの角度が調整されている。

 これにより後ろの壁が消えるような空間表現が可能となり、クラシックのホール感や音場の深さ広さが拡大した。

 これらの相乗効果により、クラシックがとてもリアリティをもって心地よく鳴る。ジャズは以前より素晴らしい再現性であったが、クラシックもやや前よりのS席で聴く感じで、今日はチケット代を得した気分であった。

 この部屋で一つだけ等価でないものがあるとすれば、それはこの部屋で奏でられる音楽であろうか・・・この部屋の中の音楽は、その存在の必然性という点において間違いなく主役である。このときばかりは、美しい造形のアンティーク・スタンドも、神秘的な色合いを放つ是枝氏製作のパワーアンプも脇役にまわらざるを得ない。そして聴いている人間も同様である。

 心に心地よい余韻を残しつつUNICORNさんのお宅をあとにした。その後、車に飛び乗り一路那須高原を目指した。そこでは銀色に鈍く光るNAGRAが手ぐすねを引いて待ち構えていた・・・その様子は明日にでも。



2009/5/24  22:15

投稿者:tao

UNICORNさん、昨日はありがとうございました。

LP-12の話、とても参考になりました。そのポテンシャルの高さと、そのポテンシャルを完全に発揮させるためには、険しい茨の道があることを再認識しました。
我が家のLP-12も少しでも良い状態に持っていければと思っています。また寄らせてください。

2009/5/24  4:35

投稿者:UNICORN

御忙しい中での御来宅有難う御座いました、無事那須への往復
も事故が無かったようで安心しました。

Reportは何時ものように、素晴らしい文章・・有難う御座いました!!

Playerも以前からチョット気になるところがあるので、出来れば
改善した状態で御聞き・・・だったのですが、残念ながら時間切
れに。

納得した時点で又御招待いたしますので、その時はまた宜しく!!


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