2020/8/3

5261:Alpe du Zwift  

 Zwiftにおいてもっとも長く厳しい山岳コースが「Alpe du Zwift」である。距離12.2km、獲得標高1,042m、平均勾配8.5%・・・数字を見ただけでも「これはきつい・・・」と思ってしまう。

 この山岳コースを60分以内で走り切ればまずまず「健脚」という評価を得ることができる。そしてまことしやかに噂されているのが、この「Aipe du Zwift」の走行タイムを1.5倍すると「Mt.富士ヒルクライム」のタイムに近似するというものである。

 この「Alpe du Zwift」で60分を切れば、「Mt.富士ヒルクライム」で1時間半を切れるということになるのかもしれない。

 「Alp du Zwift」は、ツール・ド・フランスで有名なラルプ・デュエズ(L'Alpe-d'Huez)をそっくり模倣したコースとなっており、コーナー(セクター)の数も同じく21である。

 今日のバーチャルチームライドは、この険しい山岳コースである「Alpe du Zwift」を含んだコースであった。

 ルートは「TOUR OF FIRE AND ICE」。距離は27.7kmで、獲得標高は1,186mである。ボルケーノをスタートし、上り口のジャングルサーキットまでのアプローチは約13km。上り口まではほぼフラットなコースである。

 そしてジャングルサーキットの上り口からは、「Alpe du Zwift」に入り、21個のセクターを順次上っていく。スマホの画面にはセクターごとのタイムや平均パワーなども表示される。

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 スタート時間はいつも通り8時半である。15分前になったので準備を進めた。もうすっかりと手慣れたので、準備はスムースに進んで、スタートの10分ほど前にはZWIFTもZOOMもセットアップされた。

 ZOOMで「おはようございます・・・よろしくお願いします。」と挨拶して、軽くクランクを回して準備運動を始めた。

 今日の参加者は10名であった。スタート時刻が近づいてきた。一人のメンバーがZwiftではスタンバイ状態であったが、ZOOMには表示されていなかった。

 「大丈夫かな・・・」と思いながら、スタートした。Zwiftではそのメンバーもスタートしたようで、しばらくはそのままゆっくりと走りながら様子を窺っていた。

2020/8/2

5260:音色変化  

 AACU-1000はDAコンバーターのアナログ出力端子に接続した。DACU-500は「ダブル使い」のままである。

 その状態で再びモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を聴いた。期待値は高かった。しかし、しばし聴いていくうちに何故かしら「しっくりこないな・・・なんだか変だな・・・」と首をかしげることとなった。

 結局、第1楽章を聴き終えることなく、ORACLE CD2000のリモコンを操作してCDを止めた。「あれ、AACU-1000って我が家のシステムには合わないのか・・・?」と少し暗い気持ちになりながら、その接続箇所を変えることにした。

 次に接続したのはプリアンプである。DAコンバーターからプリアンプに伸びてくるRCAケーブルが接続されるアナログ入力端子にAACU-1000を移動させた。

 「ここでダメだったら、『ボツ』ということになるのか・・・4万円もしたのに・・・」と思いながら、本日三度目となるモーツァルトのピアノ協奏曲第20番の第1楽章を聴き始めた。

 TANNOY GRFは部屋のコーナーに設置している。その両コーナーに置かれたGRFから放たれた音の質感は、先ほどとは違っていた。

 先ほど感じたような違和感はなかった。弦楽器の音色はより穏やかでまろやかなものになった。ピアノの音の発色も、その響板が木であることをしっかりと感じさせる質感に思われた。

 「これなら良いかも・・・」という感想に達した。DACU-500に比べて改善効果が高いとは決して言えないが、AACU-1000は音色の変化という点に関して、私にとっては良い方向への変化があったことは確かである。

 この音色の変化ということに関しては好みの問題があるので、必ずしも万人受けするとは言えないが、我が家のシステムでは方向性としては「穏やかで、まろやか・・・」という感覚であった。クラシックそれもモーツァルトに関してはしっくりとくる方向性であった。

 これで2本のDACU-500と1本のAAU-1000は、それぞれ担当場所が決まった。それぞれ無駄になることがなさそうなので、ちょっと安心した。

 DACU-500のシングル使いではデジタル特有のそっけない感じが大幅に減退した。DACU-500のダブル使いでは空間表現に後方拡張作用が働いた。さらにAACU-1000をプリアンプに使うと音色をまろやかに変化させた。

 変化量はDACU-500(シングル)>DACU-500(ダブル)>AACU-1000という感じであろうか。「まあ、CDトランスポートとDAコンバーターの間にDACU-500が1個あれば、80%以上は目的を達成できるかな・・・」そんな感じであった。

2020/8/1

5259:ダブル使い  

 まずはDACU-500のダブル使いを試してみた。DACU-500のダブル使いとは、CDトランンスポートとDAコンバターを接続しているデジタルケーブルの両端にDACU-500を装着することである。

 聴きなれたCDを選択した。選んだのはモーツァルトのピアノ協奏曲第20番。ピアノはマルタ・アルゲリッチ。共演はクラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団。

 「ダブル使いの効果はあるのか・・・?もしかして『過ぎたるは及ばざるがごとし』という結果になるのか・・・?」第1楽章が流れ出した。その音の様相に慎重に耳を傾けた。

 チューバホーンさんのお宅で試したときには、空間表現に一定の効果があった。我が家でも同様の効果があるのかどうか・・・

 「やはり広がるな・・・」というのが第一印象である。オーケストラの団員はゆるやかな弧を描くように配置されるが、その弧が一回り大きくなったように感じられた。

 我が家のリスニングルームは8畳ほどの広さである。その狭い空間においてもそれなりの広がりが感じられる。もちろん雄大といった空間表現は物理的に望めないが、厳しい現実を一瞬忘れさせてくれる感じであろうか・・・

 「音の質感が劣化するという副作用はないし、サウンドステージが広がるという利点があるので、DACU-500はやはりダブル使いの方が良いようだ・・・」とほっとした。

 2本あるDACU-500は2本とも活用できるようで安心した。ダブル使いが今一つの場合には、1本はヤフオクで処分しようかと思っていたのである。

 次はAACU-1000である。こちらはアナログ信号を扱う。使い方としてはいろいろ考えられる。一般的にはDAコンバーターとプリアンプを接続しているRCAケーブルに接続して使うことになる。

 その場合接続箇所は2箇所考えられる。一つはDAコンバーターのアナログ出力に接続する方法である。そしてもう一つがプリアンプのアナログ入力端子に接続する方法である。

 AACU-1000も接続場所によって効果のほどが違うことが考えられる。DACU-500では、1本のみを使用する「シングル使い」の場合、CDトランスポートのデジタル出力端子に接続するよりもDAコンバーターの入力端子に接続するほうが結果が良かった。

 AACU-1000も同様な差異が生じるのであろうか。もしかして「シングル使いの場合入力端子側を選択すべき・・・」というルールが確立されのかもしれない。もちろんシステムによって結果は変わるであろうから、このルールが確立されても我が家のみで適用される「ローカル・ルール」にすぎないが・・・

 ということで、次の検証に移った。AACU-1000をDAコンバーターのアナログ出力端子に接続した。DAコンバータのアナログ出力端子のLRが隣接している場合には問題はないが、高級なDAコンバーターなどで時折見かける、アナログ出力端子のLRが物理的に離れている場合にはAACU-1000は使用できない。

 我が家のDAコンバーターのアナログ出力端子のLRは上下配置で隣接しているのでその接続に問題はなかった。

 DACU-500はダブル使いのままである。この状態で先ほど聴いたモーツァルトのピアノ協奏曲第20番の第1楽章を聴いた。

2020/7/31

5258:ブツ  

 先月発注したインフラノイズのDACU-500とAACU-1000は、なかなか自宅に届かなかった。「とても小さなメーカーであるので、製造に時間がかかるのであろうか・・・」と思っていた。

 もう頼んだことを忘れかけた頃、メールが来た。すでに発注から2ケ月近い時間が経過していた。「商品の準備ができましたので、7月30日着で発送します」という内容のメールであった。

 インフラノイズのDACU-500の存在を知ったのは、大川さんのお宅でのことであった。大川さんのお宅のCDトランスポート(ORACLE CD-2000)とDAコンバーター(Zanden Model5000)とを繋ぐデジタルケーブルにDACU-500を接続すると、音の佇まいが滑らかになり、デジタル的な音の無機質感がずいぶんと和らいだ。

 「これは良い・・・!」とばかりに早速DACU-500を発注した。その時は今回のように長く待たされることなく製品が届いた。

 DACU-500はCDトランスポート側にもDAコンバーター側にもどちらにも接続可能であるが、メーカーの説明書通りDAコンバーター側に接続したほうが結果は良かったので、我が家ではDAコンバーターの入力プラグに接続して使っている。

 その後、チューバホーンさんのお宅で大川さんも交えて3人で行った実験(チューバホーンさんも大川さんもDACU-500とAACU-1000を1本づつお持ちであったので、それを持ち寄っての実験であった)では、DACU-500をダブル使い(デジタルケーブルの両側にDACU-500を接続する)は、結果が良かった。

 AACU-1000に関しては、単体で使う分には良い効果が得られたが、何故かしらダブル使い(DAコンバーターとプリアンプを接続しているRCAケーブルの両側にAACU-1000を接続する)にすると結果は思わしくなかった。

 その時3人は「DACU-500をダブルで使い、AACU-1000はシングルで使う・・・これがベストでしょう・・・・」という結論に達したのであった。

 そこで私もDACU-500を1本、さらにAACU-1000を1本、発注したのであった。しかし、待てど暮らせど「ブツ」は来なかった。

 その「ブツ」がようやく届いた。「おう、やっと来たか・・・」という感じで、小さめの段ボール箱を開いた。

 そして二つの小さな「製品」を取り出した。「まずはDACU-500のダブル使いから試してみるか・・・」と思い、その細長く小さなDACU-5000をCDトランスポートのデジタル出力端子に接続した。そしてそこにデジタルケーブルを接続した。

 これでデジタルケーブルの両サイドにDACU-500が繋がった状態となった。チューバホーンさんのお宅でこのダブル使いを試してみた時には、サウンドステージが広がった。特に奥行き方向に広がった感があった。

 チューバホーンさんも大川さんも私もクラシックがメインジャンルであったのでこの後方展開能力は魅力であった。音が前に出てほしい人にはこのダブル使いは向かないと思われた。

2020/7/30

5257:VOLCANO KOM  

 休憩時間に入り、1階に降りて行って補給食を摂った。ボトルにミネラルウォーターを補充してから2階へ上がった。

 休憩後のリスタートはラジオ塔からの急峻な下りから始まる。この下りでは一つのチャレンジが行われた。それは「時速100kmチャレンジ」である。

 実走ではありえないスピードである。ラジオタワーからの下りにおいて、TTバイクに乗り換えて、「エアロブースト」を使いながら、600〜700wでクランクを回せば、100km/h以上のスピードが出るようである。

 私もチャレンジしたが、「エアロブースト」が使えない状況であったので、600ワット以上の出力で10秒ほど走ったが、100km/hには達しなかった。休憩時にロードバイクをTTバイクに変更するのを忘れていたのも響いたのかもしれない。

 「また次の機会があったらチェレンジしてみよう・・・」と思いながら、脚を緩めて長い下りを下っていった。

 下りきると、走行距離は30km程となった。残り距離は20kmを切った。しばし平坦なルートを走っていくと、やがてVOLCANOエリアに入っていった。

 やがて「3姉妹」の最後のKOMであるVOLCANO KOMに入った。KOM計測区間は4kmほどである。VOLCANOエリアは溶岩流がコースの脇を流れていたりしていて、バーチャルならではの風景が広がっている。

 VOLCANO KOMでも残り距離が少なくなるにしたがってペースが徐々に上がっていった。そして、スパートエリアに入り込むと、出力を一気に上げてバトルが繰り広げられた。

 KOMのゴールを示すアーチを潜り抜けると、脚を止めた。アバターは惰性でしばらくの間、走っていった。その間に乱れた呼吸を整えた。

 「三姉妹をこなしましたね・・・」とZOOMで会話した。VOLCANO KOMを走り切ると、残り距離は10kmを切る。

 ゆったりと最終盤を走るのかと思っていたが、今日は「おまけ」が付いてきた。ゴール前スプリントである。

 コースの最終盤に向けて速いペースに牽引されていった。「これでは三姉妹ではなく、四姉妹になるけど・・・」と思いながら、その速いペースについていった。

 そしてゴール手前500メートルほどからスパート態勢に入った。本来のゴールの手前にアーチが見えてきた。「これはゴールではない、本当のゴールはその先である・・・」と勘違いしないように気を引き締めながら、最大限に出力を上げるピークポイントを探った。

 アーチを過ぎて少しすると「Three Sisters」の半透明のゴールラインが見えてきた。そこに向けて最後のもがきをした。

 ゴールラインを越えて、脚をすぐに止めた。「三姉妹」と思っていたが、実は「隠し子」が一人いたために4回もがくことになったが、今日のバーチャルチームライドも楽しいものとなった。

 バーチャルチームライドが始まって3ケ月ほどが経過した。週に1回のバーチェルチームライドはすっかりと「新しい生活習慣」として定着した感がある。

2020/7/29

5256:Epic KOM  

 Epic KOMは計測区間の距離が9.5kmと長い。平均斜度は4%と低めであるが、これは終盤の下りや平坦部分も含まれているためであり、純粋な上りエリアはしっかりとした斜度が続く。

 私は中国製のスマートトレーナーである「ThinkRider」を使っている。なんといってもこのスマートトレーナーの魅力はコストパフォーマンスである。

 Zwiftを有効に楽しむうえでスマートトレーナーはやはり必要である。スマートトレーナーは結構な値段のものが多いが、「ThinkRider」の値段はやはり魅力であった。

 実際に使ってみても大きな不具合は感じない。斜度に対する反応がちょっと敏感過ぎるような気がするのが唯一違和感があるところである。

 (斜度が厳しめの坂を上っていて、途中で短い下りが入るところなどで、ケイデンスがそのままだと一気にパワーが下がり、周囲のメンバーにごっそりと抜かれてしまう。)

 そのコストパフォーマンス抜群の「ThinkRider」は、Epic KOMに入ると斜度に反応してその重みをぐっと増した。

 Epic KOMは長いので、計測開始から一気に負荷を上げることはしない。じわじわという感じで高めの負荷に移行していった。

 MEET UPにおける「まとめる」機能は、後方のメンバーを引き上げるだけでなく、先行するメンバーの走行状況をコントロールするようである。

 なので、KOMの前半で頑張っても差は開かない。ほぼ一団となりながら上り続けた。徐々に残り距離が少なくなってきた。

 残り距離がなくなってくると、スマホの小さな画面には予測タイムが表示される。これとKOM計測開始から表示が始まるKOMにおけるタイムとの差がどれくらいか頭の中で暗算しながら負荷を調整する。

 そしてその残り時間が1分を切ると、皆堰を切ったかのように怒涛のスパート合戦となる。しかし、かけどころを間違うとゴール直前で失速したりしてしまう。

 ゴールの直前で前に出るのがベストである。ずいぶん手間で先頭に出てしまうと後ろに引っ張られる力が働くので、不毛に脚を消耗してしまう。

 そんな駆け引きを短い時間でしながらも、最後は「どうでもいいや・・・」という感じでひたすらクランクを回した。

 そしてゴールを示すアーチの下を潜り抜けた。呼吸は乱れに乱れていた。ZOOMにはメンバーの姿が映し出されている。皆疲れた様子であった。

 Epic KOMの先にはまだ上りエリアが残っている。頂上にあるラジオ塔までの上りである。斜度が半端なく厳しい道である。

 Epic KOMで脚を使い切ったので、この上りはギアを一番軽くしてくるくるとゆったり回して、のろのろと走っていった。

 上り切ったところで休憩する予定であった。ラジオ塔の下あたりで脚を止めた。私のアバターは左足をペダルから外して地面に着けた。

 「休憩は5分から10分ほどで・・・」とリーダーから指示があり、私はLOOK 785 HUEZ RSから降りた。 

2020/7/28

5255:Zwift KOM  

 スタートはトラブルなくできた。ZwiftのMEET UP機能を使ったバーチャルチームライドにおいてスタートは鬼門である。結構な比率でトラブルが生じた。一度は4回のスタートの仕切り直しが行われ、全員が無事にスタートしたのは、本来のスタート時間から1時間ほど経過していたということもあった。

 その鬼門ともいえるスタートが1発で無事に決まった。スタート前の雑談タイムにおいて話題となったのは、延期されて実施されることとなったMt.富士ヒルクライムである。

 チームでは従来、前日に数台の車に分乗して現地に赴き、前日受付と軽めの試走をしてから、定宿に宿泊して、本番を迎えるというパターンで参加していた。

 しかし、今年はそういうわけにはいかない。チームとしてまとまって参加することはない。個々人で参加するか否か判断することになった。

 私はまだ迷っているところである。Mt.富士ヒルクライムは私にとって重要なヒルクラムレースである。

 しかし、今年は運営が大きく異なる。防寒着や補給食を入れたリュックは自分で背負って走らないといけない。

 従来は「パンクしたら棄権する・・・」という覚悟でパンク修理用具などの入ったサドルバッグやLEDライト、さらにはスマホもリュックに入れて、バスでゴール地点まで運んでもらっていた。

 それを全て背負うとなると、タイムはあまり期待できない。モチベーションを最後まで維持できるのか、少々不安なところである。

 「乗鞍も中止になったし、今年はお休みということにしようかな・・・」という方向に気持ちは傾いている。

 スタートして少しすると短いKOMに入った。Zwift KOMである。短いので早めにぺースアップした。

 実はMEET UPにおいて「まとめる」機能が働いている場合、KOMにおいて早めに前に出ることは不利となる。

 「まとめる」機能により前を走るとクランクが重くなり、後方のメンバーは軽くなる。集団がばらけないように自動調整機能が働くのである。このため、出力の差があっても集団が大きくばらけないようになっている。

 そのために誰にでも山岳賞をGETするチャンスがあるので、これはこれでとても面白い。脚がまだフレッシュで距離も短いので、「先手必勝」とばかりに早めにぺースアップしたが、最後のスパート合戦で差されてしまった。

 短いKOMであっても最後のスパートを経過すると息が乱れた。このKOM計測地点における山岳賞争奪戦がバーチャルチームライドの面白さを増加させている。

 今日のコースの走行距離は48.3kmである。少し下ってから平坦コースを淡々と走っていき、今日のハイライトともいえる「Epic KOM」へ向かった。

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2020/7/27

5254:三姉妹  

 今日のバーチャルチームライドのコースは以前にも一度走ったことがある「THREE SISITERS」である。

 前回このコースを走った時にはイベント参加という形で走ったので、常に高めの負荷を脚にかけ続けてのライドとなり、相当に疲弊した記憶がある。今日はチームライドであるので、三つのKOM以外は比較的穏やかな走行になるはずである。

 「THREE SISITERS」というコース名が暗に示す三つのKOMは、スタートしてすぐの位置にある短い「ZWIFT KOM」、10km近い距離を上り続ける難所である「EPIC KOM」、そして仕上げとばかりにコースの終盤に位置する「VOLCANO KOM」である。

 「長くても短くても、最後はもがくことになる。疲れるという点においては同じようなものだ・・・」と思いながら、コースの概略図を眺めていた。

 いつものようにスタート時間の15分前から支度を始めた。ボトルに冷たいミネラルウォーターを入れ、サイクルウェアに着替えた。

 スマホでZwiftを立ち上げた。3日ほど前にリーダーからMEET UPの情報が送られてきていたので、ZWIFTコンパニオンで「参加」をチェックしていた。

 その状態でZwiftを立ち上げると、スマホの画面左下には「MEET UPに参加」の表示が現れる。そこをクリックすると、画面は今日のコースのスタート地点にワープした。スター地点に移動したアバターが跨るロードバイクは固定式のローラー台に設置されている。

 続いてZOOMをパソコンで立ち上げた。リーダーから送られてきていたメールに添付されているアカウントをクリックするとパソコン上にZOOMが立ち上がる。

 ZOOMの分割画面に私の画面が表示された。すでにZOOMに参加しているメンバーに「おはようございます・・・」と挨拶した。

 今日の参加者は12名の予定であった。前回はZOOMに上手く接続できないメンバーがいて、少しドタバタしたが、今日はスタート時間が近づいてくるにしたがって参加メンバーは増えていき、やがて全員がZwiftにもZOOMにも揃った。

 「後はスタートでトラブルが発生しなければ、今日は順調と言える・・・」と思った。実は以前のバーチャルチームライドにおて、スタート時間になりクランクを回しても、固定式ローラー台から解き放たれずにスタートできないという現象が何回か起きたことがあったのである。

 10秒を切ってカウントダウンが始まった。そしてスタート・・・スマホの小さな画面で皆の状況を窺っていた。

 どうやら今日は皆順調にスタートできたようである。これでほっと一安心である。ゆっくりとしたペースで「三姉妹」を走り始めた。

2020/7/26

5253:7シリーズ  

 まずはROKSAN XERXES ]で聴いた。XERXES ]には純正組み合わせとなるArtemizが装着されている。最新型のトーンアームと違い調整手法が厄介な代物であるが、その見た目は硬派な感じでとてもかっこいい。

 カートリッジはORTOFON MC-20である。MC-20は1977年に発売された。ラインコンタクト針の採用によりトレーシンク能力が向上し、発売とともに音の良さが話題になった。その当時のオーディオ雑誌で新商品やレコードの試聴に使われていた銘器である。

 MC-20で音溝から掬い上げられた信号は同じくORTOFON製の昇圧トランスで昇圧されて、LEAK製のプリアンプに送られる。

 その音の質感は自然で純朴である。LEAKのプリアンプとパワーアンプを通してユニットを振動させるまでに充分な出力を得て、Spendor SP1/2から放たれる音は、「田園」にふさわしく、風に草木が揺れる様が眼前に浮かぶような牧歌的な雰囲気を纏っている。

 それはまさに英国的な田園風景である。色彩感が豊かで目を細めたくなるほどに華やぐということはなく、穏やかに網膜に浸透してくる質感で統一されている。空は晴れていても雲一つないという晴れ渡り方では決してない。

 ベートーベンの交響曲第6番の第1楽章を聴き終えた。ここで一旦MC-20の針先をレコードから引き上げた。

 LEAK POINT ONE STEREOの小さなセレクターを少し回し、次は同じレコードをドイツ製の豪華で高級感が否応なく漂い出すBRINKMANN OASISで聴いてみることとなった。

 こちらにはSMEのSeriesXが装着されていて、その先端にはZYX Airyが半透明のボディをきらきらと輝かせていた。

 OASISの横幅は50cm以上ありかなり大きい。そのキャビネットは光沢感溢れる塗装が素晴らしく、横にあるXERXES ]の質素な質感とは好対照である。

 同じく第1楽章を聴いた。その音の質感は細身の音ではなく、しっかりとした中音が出て、重心が低く力感のあるサウンドであった。

 「エンジンの排気量が上がった感じであろうか・・・」今どきのエンジンは排気量を小さくし、高能率なターボを装着することにより高出力と低燃費を両立させようとしているが、このOASISからは3.0L 直列6気筒エンジンのようなゆとりを持った質感を感じた。

 現代においては3.0L 直列6気筒エンジンは相当に高級な部類のエンジンとなっている。2.OL 直列4気筒エンジン+直噴ターボでも十分に高い質感をキープできているが、それが3.0L 直列6気筒エンジンになると、「やはり6気筒エンジンは良いな・・・」と思わせるゆとり感と精度の高さを感じさせる。

 「OASISはBMW 7シリーズみたいなものか・・・」そんなことを思いながら、また別の趣の「田園風景」を思い描いていた。

 XERXES ]が田園風景が広がる田舎道を自分の足で歩いている感じとするならば、OASISは同じく田園風景が広がる田舎道ではあるが、その道をBMW 740iのステアリングを握りながら颯爽と駆け抜けていくような感じと例えても良いのかもしれない。

 田園の風の息吹や草花の香りなどを肌で直接感じられるのはXERXES ]である。OASISでは745iの優れたサスペンションや豪華な本革シートの質感とともに田園の雰囲気を味わえる。田園の息吹は開け放たれたウィンドウから流れ込んでくる。

 指揮者であるCARLO MARIA GIULINIなら、どちらの選択をするであろうか・・・淡いグレーのスーツを着た彼は、きっと7シリーズの本革製のシートにゆったりと身を任せる方を選ぶのかもしれない。そしてその足元にはイタリア製の革靴が・・・ピカピカに磨かれた彼の靴の光沢は、OASISのキャビネットのそれのようかもしれない・・・

 そんな空想に浸りながら、英国とドイツのレコードプレーヤーの聴き比べで、しばしの時間を過ごした。 

2020/7/25

5252:高級セダン  

 「これは、ドイツ製のレコードプレーヤーで、メーカーはBrinkmann。製品名はOASIS・・・変わっているのは、ベルトドライブではなく、今となっては珍しいダイレクトドラブだってこと・・・」

 小暮さんはROKSAN XERXES ]の横に置かれていた見慣れないレコードプレーヤーについて説明してくれた。

 OASISはドイツ製らしく精密感の溢れたレコードプレーヤーであった。横幅はXERXES ]よりも大きい。プラッターの厚みもある。

 キャビネットは濃い茶色で光沢があり高級感がある。木目の美しいキャビネットに金属製のベースがセットされ、その金属製のベースの上に厚みのあるプラッターが置かれている。

 アームベースは同じ金属製のベースに付加される形で取り付けられている。アームはSME SeriesXが取り付けられていた。

 「このメーカーの純正トーンアームもあるけど、これはSeriesXが取り付けられている。前のオーナーがSME用のアームベースを購入時に頼んで、以前から持っていたSeriesXを取り付けたようだ。ダイレクトドライブというと音が悪いというイメージがあるけど、これは最新のダイレクトドライブ方式で、その欠点を補って長所を生かしているようだ。まず、見た目が良いよね・・・これ・・・」と、小暮さんは目を細めていた。

 XERXES ]が英国製らしく比較的コンパクトで簡潔な造形美を見せているのに対して、BRINKMANN OASISは、ドイツの高級セダンを思わせるような立派ないでたちである。

 SeriesXの先端にはZYXのAiryが取り付けられていた。今日のメインテーマは、英国製とドイツ製のレコードプレーヤーを聴き比べてみましょうと・・・ということであった。

 しかし、XERXES ]にはトーンアームとして純正組み合わせとなるArtemizがセットされ、カートリッジはOrtofon MC-20である。

 アームやカートリッジが異なるので、レコードプレーヤーの厳密な聴き比べというわけにはいかないが、それぞれの出自を明確に主張するような外観の2台のレコードプレーヤーを堪能できるだけでも、貴重な体験と言えるであろう。

 「じゃあ、何が良いかな・・・」と呟きながら、小暮さんはレコードが納められている棚を眺めた。そして1枚のレコードを選択した。

 小暮さんは選んだのは、ベートーベンの交響曲第6番「田園」である。指揮はカルロ・マリア・ジュリーニ。そのジャケットには、ジュリーニのいかにも「伊達男」といった風情の横顔が写ってた。

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