7月:文月
平成19年8月20日(月) 於 神田「魚ふじ」
神田の横道に残る、昭和20年代に出来た木造建築を大切に残す、天麩羅屋さん。
句会会場としてはぴったりの雰囲気。
ただし、それにふさわしい俳句が揃ったかな否かの判定は、とうブログをご覧の皆様に
お任せいたします。
兼題:「打ち水」
☆駅長の打水したる過疎の駅 摩天
暇で暇で何もすることないからね。
☆水うちて草木の息吹聞きにけり 摩天
直ぐに結果を求めるのは止めよう
☆打ち水やのそり立ち去るメタボ猫 均光
のそり、がいい。胴回りが何センチメートルあるのをメタボ猫というのでしょうか
☆打ち水に藍の暖簾と塩の盛り 均光
そして喪中
(コメントの意味が不明。でも何となく納得)
☆打水がいつのまにやら鬼ごっこ 素頓
掛けたな!お返しよ!水遊びは楽しい
☆様々な六十余年水を打つ 素頓
水を打ったようんさ静けさだ。
☆打ち水や敷石選ぶ迷い足 惟波
どこに着地しようかとつま先を宙に浮かす
☆塵が舞う我が心にも水を打つ 惟波
「心に水を打つ」という表現、買いです。
(はじめこの句のよさがわからなかった、泰山は再度読み直し、心を打たれました
摩天さんの句を捨てて、この句を取り直させていただきました。良い句です)
☆打水や烏森なる路地の朝 一兎
さては朝帰り。この光景は通勤時間帯ではない。
☆片蔭やあるじのをらぬ三輪車 一兎
出たー!片蔭、思わず印だ。(片蔭王子のコメントです)
☆打水の柄杓片手に長話 鳥閑
打ち水会議
☆打水のホースは龍になりにけり 鳥閑
龍で良かった、蛇なら怖い
☆打ち水や水まく先の土匂ふ 泰山
季節の薫りが情景を呼びおこす
☆水打って洗い流して店開き 泰山
おかみさーん 時間ですよ
会場の「魚ふじ」若おかみさんの選句
☆打水やどこまで続く石畳 摩天
「魚ふじ」さんはまさにこの句の舞台と思える佇まい。
神田の開発が進み、このような風情のあるお店が段々少なくなるのが、残念です。
魚ふじの若おかみさん、ありがとうございました。
来月の、兼題は「芋」「栗」
いかなる句が出来てくるか、楽しみでもあり、苦しみでもあります。

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