今、新型コロナウイルスと共に、世界を不安に陥れている案件に「ウクライナ問題」があります。この緊張状態には、当地の妖怪達も気が気ではないでしょう。・・・と言う事で、今回は"ウクライナの妖怪"「
ヴィイ(
ブイイ)」についてあります。この妖怪の特徴は目で、自力で持ち上げることが出来ないような大きな瞼をもっており、通常は地下世界に潜んでおります。
Wikipediaには、"日本語表記では「
ヴィー」とも書く"との記載がありますが、その一例として、小学館コロタン文庫(62)「
世界の妖怪全百科」に「
ヴィー」が採録されております。下の画像は巻頭カラーページにある「
ヴィー」の図画に、本編の解説文を添えたものです。
最初の「
ヴィイ」とは自力で開けられない大きな瞼をもっている点は同じですが、単眼であることが大きく異なります。又、
佐藤有文著「
いちばんくわしい世界妖怪図鑑」には、"ソ連に伝わる妖怪で、地の底に眠っている。"とされている「
ブイイ」が掲載されておりますが(
2015/2/7の記事参照)、この「
ブイイ」の目や瞼は、いたって普通であります。
一方、水木しげる大先生による「
ブイイ」は、結構ややこしい状況になっております。下の図画は、
『
鬼太郎なんでも入門』から「
世界妖怪会議」に参加している「
ブイイ」で、
『
世界の妖怪大百科』から「
妖怪のトランプ」に興じている「
ブイイ」です。両者、名前は同じでも、その姿からは別の妖怪といえる状態です。"目を覆う大きな瞼"については、「
妖怪のトランプ」の「
ブイイ」の右目だけが塞がっているところに、辛うじてその特徴を軽く付け足しているのではないかと思えます。
の「
ブイイ」は、"人間が戦争をやめたら、千年まで生きられる方法を人間に教えよう。"という案を出して、会議に参加した全妖怪の賛成が得られました。実際、戦争はなくなりそうにありませんが、この「
ブイイ」は良い奴かもしれません。
このような異種「
ブイイ」が存在している中でも、水木大先生は単眼で大きな瞼をもつ「
ブイイ」を本線にはしているようです。
2008/8/11の記事で紹介した"ゲゲゲの鬼太郎"コミックのエピソードにある「
妖怪実力世界選手権大会」に登場する「
ブイイ」がそうですし、「
土精」も、名前は異なりますが自力で開けられない瞼を持つ妖怪となっております(
2011/8/6の記事参照)。
で、極めつけは"ゲゲゲの鬼太郎"第4シリーズアニメ
第98話『試練・妖魔城への道!』の「
ブイイ」です。「
西洋妖怪四天王」の一体として、本話のメイン妖怪として登場します。
地底妖怪でななく、海の妖怪として暴れるのですが、問題はその姿・・・
なんか、"薄い本"に出てきそうな。親子で観たら、お母さん赤面です。
本ブログが目標とする「
妖怪千物語」まで、残り数話となりましたので、サービスカットです。鬼太郎や共に闘う妖怪達の活躍で、「
ブイイ」は退散しましたが、次話で新たな強敵「
西洋妖怪四天王」の「
ジャイアント」と対峙します。その際に"分身の術"で発生させた「
人喰い花」に、
猫娘はパンツ丸出しで応戦しますが・・・
結局、食べられてしまいました。この後どうなる? ドキドキ

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