前々回の記事で、疫病に御利益のある妖怪「
アマビエ」の図画が、新型コロナウイルス除けのお守りとして、一部SNS等で注目されている旨、記しました。ここ「
妖怪通信舎 東京調布局」でも御多分に漏れず、A4サイズの写真専用紙に印刷した「
アマビエ」の図画を、出入り口に貼り付けました。コロナウイルスから逃げてばかりですが、微力ではあるものの、対抗措置に出たわけです。
もし元画像が要りようでしたら、"ここ"からダウンロードして下さい。
先の記事では"病災除け"となる妖怪(異形の予言獣)を紹介しましたが、今回も幾つか紹介致しましょう。尚、過去
2008/8/8の記事では「
尼彦入道」・「
尼彦」など、
2009/6/20の記事では「
亀女」・「
ほうねん亀」、
2014/11/21の記事では「
件(くだん)」をその事例として紹介しておりますので、今回はそれ以外の妖怪の図画となります。
【山童】
肥後国天草(熊本県天草郡)の山中にあらわれた怪物。「悪い病気が流行り、人が多く死ぬ。自分の姿形を写し、それを見れば難を除け、長寿となる。」と告げたとされています。
【くたへ】
越中国(富山県)立山に現れた怪獣。「この後、何とも判らない病が流行する。」と予言し、「自分の姿を見た者は難を逃れるが、見る事のできない人々のために姿を現したので、絵に描くように。」と告げたといわれています。
この「
くたへ」の図画は、少々稚拙な印象を受けますが、かの水木しげる大先生は「
くたべ」名義で、この妖獣の図画を美麗に描かれております。ただ、その姿は中国に伝わる聖獣「
白澤」と類似しており、「
くたへ」と同様、その図画は病魔除けとされている事から、混同してしまっているのかもしれません。
どちらの図画が御利益あるかというと、そりゃ、水木先生の方でしょう。
【人形𩵋(にんぎょううお)】
江戸時代には、災いをもたらすことのあった人魚の絵さえ、悪病除けになると信じられていたという事ですが、それにしても、この絵を見ていると、益々病気が悪化していく気がします。
ところで、妖怪を信心している日本人から、頼りにされ始めた「
アマビエ」はその後、どうしたのか・・・。『
桜田です!』の3月21日掲載分で、その実態が明らかにされていました。
ダメだ、こりゃ。

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