ここ何回か、下ネタ記事が並びましたので、今回は
11/24の記事に続き、『
画本纂怪興』にある"へんなようかい"の紹介で、「
小路隠」・「
ぶら挑灯」・「
痩我慢」・「
花車」の4体です。
[小路隠(こうじがくれ)]
しばらく他所に姿を隠すことを"
小路隠"と言うようですが、図画の解説には"丁稚の悪魔"とされております。仕事をさぼって逃げ出したものの、途中でへたれてしまい、その想いだけが旅姿となって口から吐き出たってとこでしょうか。
[ぶら挑灯(てうちん)]
「
ぶら挑灯(ぶら提灯)」とは"まっすぐな柄の先につけてぶら下げるようにした提灯"の事で、そのネーミングからして、提灯の妖怪であると思いますが、図画が不鮮明なため全容が判りません。尚、解説文には"向島の化物とは異なる"とありますが、それはよく似た名前の妖怪「
不々落々(ぶらぶら)」の事でも無いようです。
[痩我慢(やせがまん)]
"やせがまん"とは無理に我慢して、さも平気そうに見せかけること。図中の妖怪は、焼け死んだ人の生まれ変わりで、暑中にコタツに入って汗をダラダラとかいております。他に、寒中に冷素麺を食べるらしいですが、こちらはさほど我慢せずとも、できると思います。
[花車(かしゃ)]
解説文にある"三途川に堕落せし女 衆口地獄のお迎か 迷土の使しげければ・・・」から、同音の妖怪で、地獄からの使者ともされる「
火車」を引っかけた妖怪であると考えられます。死後もハードな"お仕事"をこなさねばならない吉原遊女の悲哀溢れる妖怪であります。
さて、今回は『
画本纂怪興』以外の"へんなようかい"を二つ、昭和期の某アダルト向け漫画誌から紹介致しましょう。両方とも"セクシー妖怪"ですが、先ずは植物系妖怪の「
三本足の"まつかさ"」。"こけしを好む女をねらう"という、困った妖怪であります。
狙われた女性達は、一体何をされるのでしょうか!?
最後は、超メジャー妖怪の「
ぬえ(鵺)」でありますが、『
セクシー妖怪図鑑』に収録された「
ぬえ」は"
鵺退治"の伝承を『真っ赤な偽り』とし、"人の姿に変化して美女に近づき、夜になると本性をあらわして、女を慰みむさぼりくらう" としております。

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