先日放映されました「ゲゲゲの鬼太郎」第6シリーズ
第84話『外国人労働者チンさん』ですが、どういった大人の事情があるのかは判りませんが、冒頭から最後まで主役妖怪の名は「
チン●」てな感じで、はっきりとは言葉では明かされず、エンディングでの"声の出演"のクレジットまで「
チンさん」となっておりました。
色々と、
●の部分が"ポ"である事を連想させる演出はありましたが、チンさんの仕事仲間の名前を"
パウロ"ではなく、"
ポール"にするような、もうひとひねりが欲しかったです。尚、「ゲゲゲの鬼太郎」第5シリーズアニメで、この妖怪は「
ポ」という名前で登場しておりました(
2008/8/27の記事参照)。もしかすると、これで"合わせて一本"という事かもしれません。
でも、古くからの鬼太郎ファンにとっては、「何を今さら」っていう感覚です。原作コミックでは勿論、劇場用アニメでは1985年の「
ゲゲゲの鬼太郎」・1996年の「
ゲゲゲの鬼太郎 大海獣」で、"伏字無し"・"下半身丸出し"で堂々と登場しております。下のカットは「
ゲゲゲの鬼太郎 大海獣」からです。
変に、白々しく隠すより、よっぽど清々しいじゃないですか。しかも、「
大海獣」の姿になった鬼太郎が元に戻って、全裸で猫娘や鬼太郎ファミリーの面々の前に立った時も、登場キャラ全員、特に慌てふためくような事はありませんでした。
猫娘の見えそうなお尻の方が、ドキっとします。
ところで、今回のアニメには、原作コミックへのオマージュらしきシーンがありました。一つは、チンさんがブラック企業の物流倉庫で仕事をした後、安すぎる給料を貰いますが、その額が2,200円。この額は『
鬼太郎の世界お化け旅行』第4話「
妖怪 七人の侍」のエピソードで、片目が悪くなり、新しい目玉が必要になったドラキュラに、移植用にさらってきた目玉親父を売り渡した時の報酬と同額であります。
この後、ドラキュラは無事、目玉親父を自分に移植しました。すごい展開です。
もう一つは、ラストのお別れのシーン。チンさんは正体不明の揚力で空中高く飛び去って行きましたが、その時3つの虹がかかりました。これはもう、3か所からオシッコを噴射し空中を飛ぶという妖力を暗に表しているに違いないでありましょう。
オシッコでできた虹とは知らず、空を見上げていた鬼太郎達が可哀そうでした。
尚、今回のエピソードでは、チンさんは故郷想いの真面目で正義感のある妖怪として、
犬山まなさんとも、友達になりましたが、薄い本の世界では、
まなさんの身体を変化させ、
ねこ姉さんと大変な事をさせる悪戯妖怪として登場しておりました。
これはさすがに、TV放映は無理です。

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