この時期になると思い起こすのが、3.11の大震災。私も地震当日から2泊3日で、社内機能復旧の為、会社に寝泊り、非常食で過ごした記憶が蘇ります。ところでこの震災の際、かの水木しげる大先生はニューヨーク・タイムズの求めに応じて、描いた作品があります。下の画像は実際に2011.3.20付け"The New York Times"の日曜版に掲載されたそのイラストです。
当時もし、日本の新聞に載せたら非難轟々だったでありましょう。
この沈みゆく掌の構図、どこかで見たことがあると思ったら、ゲゲゲの鬼太郎の原作コミック"
ぬらりひょん"のエピソードで、落とし穴に落ちた鬼太郎の上から速乾性のコンクリートを流し込んだ際、鬼太郎が何とか掌だけを外に出したシーンでした。
このあと、
ぬらりひょんは鬼太郎の"
古代の石臼"を使った"
先祖流し"で原始時代に送られました。「もう二度と帰ってこないよ」と、鬼太郎は言っていましたが、いつのまにか
ぬらりひょんは鬼太郎の前にもどり、敵対続けます。この時の恨みがきっと忘れられないのでしょう。
さて、津波と妖怪の関わりですが、被害の大きかった岩手県の三陸沖によく現われる妖怪で「
海座頭」というのがおります。この妖怪は津波は起こしませんが、妖怪と言えど、さぞこの悲惨な状況にはきっと驚いたことだったでしょう。
海座頭も琵琶を奏で、亡くなった方を弔っのでは・・・と思います。
では、津波を起こす妖怪を挙げるとすると、「
船幽霊」の一種である「
猛霊八惨(
亡霊ヤッサ)」でしょうか。水木しげる大先生の出身地の境港では"
猛霊八惨大明神祭"という祭礼が行われており、ゲゲゲの鬼太郎アニメ第3シリーズではそれをモチーフとした「
津波妖怪 猛霊はっさん」として登場しています。下のスナップで、津波の上で飛び交っているのが「
猛霊はっさん」です。
ただ、このエピソードで「
猛霊はっさん」に津波を起こさせた黒幕がいて、それは"
水妖"の一つである「
水精の翁」です。
猛霊はっさん、一反木綿とそっくり。水木先生はなぜ、こんなに紛らわしくしたのでしょうか?
では、他の姿でのこの妖怪を、例によってソーシャルゲームのキャラクターからピックアップしましょう。 ・・・で、萌え系美少女妖怪ゲーム「
ようこそ了法寺へ」には「
亡霊やっさ」名義で、スク水姿で登場しておりました。
これなら、一反木綿とも見分けがつきますわい。

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