「せんりゅうぐるーぷGOKEN第6回誌上大会特選句」
川柳
課題「点」嶋村幸選
雪の画用紙に点る終着駅 橘信子
沼尾美智子選
痛点にバラードK点にカノン 吉松澄子
高橋こう子選
球根をこっそり埋めた句読点 古久保和子
播本充子選
点々と続く絵ローソクの向こう 板東弘子
「雑詠」岩淵香城選
星条旗量産遺体が待っている 光岡早苗
原田否可立選
曼荼羅に兵が 女がいる茜 中川一
石田柊馬選
夕映えのこんなところに耳がある石部明
岡田俊介選
かるかやに婦俑一体撓むなり 岡崎一也
作者の個性というよりも、選者の、特に女性選者と岡田俊介選の抒情への傾倒が一つのスタイルを作り上げてしまった。石田柊馬選については立場上言及できないが、原田否可立選が「せんりゅうぐるーぷGOKENの会」の矜持と諧謔を保ったように思う。
根の国のどこまでペットボトルかな 吉岡とみえ
点線を擦れば遠い日は軋む 田中節子

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