私とは親子ほども歳の違う青年詩人Fとの出会いはもう数年前のことであるったが、付き合いは「詩を書く?、なんだ言葉をおもちゃにするゴクドーか」と私が言ったことにはじまる。実際、イラク戦争が勃発し、その余波がくすぶり続けていようが、ローマ法王にドイツ人が選ばれようが、反日デモが暴動化しょが、自分の心に閉じ篭ってしまったまま、社会のなんのお役にも立たないことを言葉に置き換えてマスターベーションしている詩人は、世間から見ればただのゴクドーにしか過ぎない。
しかし、青年詩人は「ゴクドーですかひどいな〜。でもそれなら川柳もか弱い言葉を苛めて弄ぶ悪代官かヤクザみたいなもんですね」と負けずに言い返してきた。それ以来、親子ほども歳の違う私たちゴクドーとヤクザは今も固い友情で結ばれているのである。

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