出張先に電話があってある高校から川柳の指導をして欲しいという依頼があった。こちらのスケジュールに合わせてくださるということでお受けすることにした。別の高校からの依頼も引き受けているので忙がしくなりそうだ。と言っても、どちらも1時間だけの、それも不定期の実戦指導である。
それとは別にある中学校で年に数回の指導もしているのだが、そこの生徒が地元新聞の投稿欄にこぞばゆくなるような記事を投稿してくれた。「最初は川柳なんて嫌だと思っていたが、石部先生の、何を書いても自由だから形式にとらわれるな。言葉を遊び道具に使え」と言われて川柳に興味が湧いてきたていう趣旨のものだが、その反響なのだろうかと苦笑している。ただ、1時間で作り方を指導するのだからかなり乱暴な手を使うこともある。
参観する校長先生の前で、先生の悪口を句にしてもいいが、きらいな先生の悪口は書くな、とか。このへんから生徒のペンはがぜん走りだす。 「先生の汗に剥がれている化粧」「ふられた日生徒に八つ当たりするな」「母さんの化粧が目立つ参観日」等々。
ちゃんと高校生らしいいい時事川柳、女生徒の抒情的な句も指導しているからね。しかし、もう少し時間があって、本物の川柳も教えたいところだ。

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