着ぶくれて夜半に燃やす牛車かな
白鳥の子ども寝癖が直らない
匿ってもらう時雨の助手席に
・・といった句を聞いて「らんまん句会」という俳句会に行ってみることにした。
人数は十二、三人。課題「風船」と雑詠をまじえて5句出し、清記し、投句もあるらしい75句からそれぞれ10句と特選を選び、合評会に移る。
勿論、俳句だから有季が前提だが、発想は俳句の枠にとらわれない自由なものが多く、あの「セックスドラッグロックンロール・・」と朗読の会を沸かして石原ユキオちゃんや、何やら電子音楽と朗読のコラポをやるという男性やら、タンゴのダンス教師の女性やら、小説書きもいるらしく、若い個性的なメンバーが多い。
主宰、三上史郎氏はおだやかな老紳士で、伝統俳句を堅持しながら、その器に現代性をどう反映させていくかに腐心されているようで、そのおおらかさを慕う人たちの集まりのようだが、メンバーたちは主宰を尊敬しつつ、好ましい「自分勝手」を通しているのが、この句会の魅力でもある。

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