何かと刺激的な年末の行事もほぼ終えてホッとしているところへ、じゃ明日はお墓参りをお願いしますと、相変わらず妻の突っ込みはすばやい。
夕食を終えて、妻の見ているテレビをぼんやり見ていたのだが、その番組は死者から残された家族へのメッセージを、霊媒師が仲介するという変な番組で、勿論、愛と感動のたっぷり詰まったメッセージは死者からのものだといい、家族は涙にくれながら感動し、霊媒師の手を握って礼を言うところで終わる。
しかし、これって最初から家族の喜びそうな甘いストーリーが用意されているに過ぎないと思ったのだが、うっすらと涙さえ浮かべている妻を見て、口にするのはやめた。
自殺した夫に悲嘆の日々を送っているという妻は、あきらかに夫より、テレビ映りを優先したような派手なファッションも滑稽であったが、まあ、娯楽番組だから・・いいか。
こんなことを言うから、どうも私は妻から疎まれる・・・。

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