イチロー天皇

2009/1/14 | 投稿者: 鹿野苑

その昔、金田正一を金田天皇とあだ名したらしいが、今はさしずめイチロー天皇だろう。

プロ野球選手はグラブを1年に1個ほどの割合で取り替えるが、イチローの場合はこのやり方が普通でない。何十個もメーカーに作らせては、手にはめてみて「ストレスを感じる」と言って返品する。中には手にはめることなく見ただけで返品したこともある。そうして完璧に気に入ったものしか使わない(プロ入り時に7500円で買ったグラブを修理を重ねながら引退まで使った新庄とはあまりに対照的である)。スパイクにしてもイチローの使用しているものは軽さを追求した結果、耐久性が低く、なんと3日で履き捨てるという。このイチローの姿勢に対して「贅沢すぎる」というごく真っ当な批判がされているのを見たことがない。ほとんどすべてが「さすが一流選手は選ぶ道具も一流ですなあ」という論法で書かれている。

今は知らないが、イチローがオリックスにいた頃のニュースのスポーツコーナーなどは露骨だった。どの局でも「プロ野球の結果です。西武対オリックスは、2−0で西武の勝ち。今日のイチローは、4打席1安打でした」とアナウンサーがわざわざ最後にイチローの個人成績だけを付け加えていた。

野球の入門書なんかも、あれは本来基本に忠実なプレーを教えるはずのものなのに、イチローキャッチ(背面キャッチ)に関しては「ボールの軌道をよく理解していなければできないから、あれを時々やることはとても良い練習になる」と書いてある本ばかりで、なぜかもっとも普通な意見と思われる「あんなアクロバットの真似はせずに基本に忠実であれ」という記述はどの本にもない。どの世界もまるでイチローの批判をしたら祟りがあるかのようだ。

イチローが嫌いということは全然ないんだけど、やることなすこと無条件に全肯定されるのは果たして本人にとってそれほど幸せなことかどうか甚だ疑問である。イチローが日本が誇れる優秀な選手であるからこそ、特別扱いはやめるべきではないか?
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