最後まで強かった江戸幕府

2008/11/24 | 投稿者: 鹿野苑

世界の歴史を見ても日本の歴史を見ても、一つの政府が倒れる時は(創立時に比べると信じられないほど)弱体化して、人物も無能な者しかいないというのがお決まりのパターンだが、江戸幕府だけはそうではなかった。幕末の局面を見ても少なくとも第一次長州征伐までは幕府は圧倒的に強く、諸藩もこれによく従っていたし、鳥羽伏見の戦いの時も兵数なら薩長に数倍していた。武器の遅れがよく指摘されるが、陸軍の小銃に関しては否めないにしても、幕府海軍は質も量もアジア最大規模を誇るものだった。幕末の幕府はナポレオン3世のフランスと同盟しており、フランス式調練を採用していたので決して時代遅れだったわけでもない。
人材も凄い。家康の再来・徳川慶喜以下、幕臣だけでも小栗忠順、勝海舟、榎本武揚、大鳥圭介、山岡鉄舟、近藤勇、土方歳三…、これに佐幕派諸藩の松平容保や河井継之助などを加えれば、枚挙に暇がないほど優秀な人材が多数いた訳だ。こんなに多くの優秀な人材を滅びゆく政府が抱えた例が他にあるか? 慶喜の尊王意識がもう少し低く、祇園の芸者の帯で作った錦の御旗などに怯まず積極的に戦っていたら明治維新はなかったのではないだろうか。鳥羽伏見の後でさえ、天才小栗忠順の箱根封鎖作戦を使えば幕府の勝利は確実と言われたほどである。それだけ幕府には力が残っていた。実に江戸幕府は、歴史上他に類を見ない最強の政府だったのだ。
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