『源頼朝 鎌倉殿誕生』読了

2018/1/21 | 投稿者: 鹿苑院

クリックすると元のサイズで表示します


巨匠には失礼と思うが、吉川英治の『源頼朝』は期待はずれだった。武家政権の創始者たる頼朝公が、後白河院との冷戦を経ていかに国作りをしたのかが読みたかったのに、源平合戦ばかりに終始していて主人公もほとんど義経と言って過言でない感じだった。

その欲求不満を晴らすのには本書はうってつけだった。平家と義経亡き後、朝廷との距離をいかにとりながら幕府を始めたのかがよくわかる。特に右大将をすぐに辞任した理由のくだりを読んだ時、これこそ僕が読みたかった頼朝論だと膝を打った。

まあこんなマニアックな事に注目して読みたがる人間の方がニッチなのは承知しているので、血湧き肉躍る源平合戦絵巻を楽しみたい方には吉川本も悪くない。小説としてはとても面白いので、おススメできないわけではない。
0



コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ