簒奪者に非ず

2016/2/17 | 投稿者: 鹿苑院

司馬懿仲達はフクロウのごとく首を180度後ろに向けることができたという。これを見た曹操は「あれは人の臣下で終わる人間ではない」と言って、自らの地位を奪われることを恐れ、決して司馬懿を重用しなかった。
…なぜおもしろ一発芸ができるだけでそういうことになるのかよくわからないが、まあ一般的には曹操の慧眼を表すエピソードとしてよく語られている。曹家の魏は司馬家に簒奪されて晋になったのだから。

しかしよく考えてみれば曹操の人物眼は当たっているようで当たっていない。魏の実権を握り専横を振るったのは司馬懿の息子の司馬昭であり、簒奪した司馬炎は孫である。司馬懿自身は終生、魏の臣下に過ぎなかった。

実は曹操にも同じことが言える。さんざん奸雄だの国賊だの言われているが、彼は漢に反旗を翻したわけではなく終生、漢の丞相に過ぎなかった。漢を簒奪して魏を建てたのは息子の曹丕である。世に曹操を魏の武帝と呼ぶのは死後に贈位されたのであって生前に帝位に就いたわけではない。
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