道誉なり

2014/7/19 | 投稿者: 鹿苑院

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いわゆる北方太平記の一角をなす作品。北方謙三の作品は実は初めて読んだ。もっと男くさいゴツゴツした作風かと思っていたが、癖がなく読みやすく、しかも面白かった。

佐々木道誉はばさらの先駆けと言われる。ばさらと傾奇者はイコールではないかもしれないが、前田慶次が好きなら佐々木道誉も好きになれるのではないだろうか。道誉の何ものも恐れないふてぶてしいほどの大胆不敵さは読んでいて痛快になる。敵に回すのは嫌だが味方に付けていても扱いづらいだろうなあと足利尊氏の苦い顔が思い浮かぶようだが、その足利尊氏もこの作品ではどこか一癖ある、道誉と対等に渡り合える個性の持ち主に描かれている(ちなみにオレのイメージでの足利尊氏は擦れた所のない、気のいい善人の塊みたいな人物である)。

最後まで面白く読み進めたのだが、最後の三行を読んだ時に急に感動して目頭が熱くなった。奇妙な形だったけど道誉と尊氏は友情で結ばれていたんだ、そう思った。
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