さて、
前回の『エヴァで多くの人が気付いていないこと その7』で大きな区切りとなった
エヴァの考察シリーズ。
今回は、閑話休題ということで、
これ↓の意味について考えてみたいと思います。
そうです、今まで、
『使徒のナンバリング』と
『エヴァのナンバリング』について説明しましたが、ここに至って、ついに
作品自体のナンバリングについてもサクッと説明しようってことです。
要は、作品のナンバリングルールがわかれば、
3.0+1.0が示す意味だって自ずと理解できるはずって寸法です。
(安直とか言わない)
ということで、早速いってみよ〜
・・・といっても、どこから説明すべきかちょっと悩むんですよね・・・
まぁ、とりあえずは
基本からということで、
『序』『破』『Q』の公開時のナンバリング↓を見てみましょうか。
そうです、『Q』のときに、3.φと表示されたのが一時話題になったことで記憶に残っている方もいるかと思いますが、『序』『破』『Q』の公開時のナンバリングには、
ゼロの中に斜線が入っているんですよ。
(※『Q』に関してはゼロの外にも飛び出してますが)
・・・んで、ここからが
重要なポイントなのですが、皆さんこの関係↓に気が付いていますか?
つまり、新劇場版では・・・
というように、
三種類の『ゼロ』それぞれが別の意味を持つように使い分けられているんです。
ただし、この意味を理解するためには、
『新劇場版の世界がAとBの二つに分かれて描写されている』という認識がどうしても必要です。
・・・でも、それさえわかってしまえば、とりあえずは
この関係↓については納得してもらえるんじゃないでしょうか。
つまり、こういうことです。
・・・と書くと、
じゃぁ、斜線の入っていない『0』についてはどうなるんだ?
ということになると思うのですが、これは、作品中において
斜線の入っていない『0』が表示されるカット↓にヒントが示されています。
そうなんです、
劇中において斜線の入っていない『0』が示されるのはアイキャッチ部分なんです。
そして、このアイキャッチにおいて斜線の入っていない『0』と共に表示される『EVANGELION』のロゴでは、
『N』が二重になっているんです。
・・・ここまで確認すれば、もう答えは見えていますよね?
つまり、こういうこと↓です。
そう、アイキャッチで『N』が二重になっているのは、
新劇場版に二つの世界が存在することの示唆だったんです↓
そして、斜線の入っていない『0』は、
二つの世界の両方を含む上位概念的なナンバリング表記という寸法です。
・・・どうです?
今までの私の考察を読んで頂いたのであれば、結構納得できる話じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか?
とにもかくにも、とりあえずはここまでの説明で、エヴァという作品のナンバリングについて、
半分くらいは理解してもらえたんじゃないかと思います。
『・・・え? 半分?』
・・・そうなんです。
ここまでの説明だと、3.0+1.0の意味を理解するにはまだ足りないんです。
何故なら、この関係↓を見て納得できますか?
納得できない・・・というか、意味がわからないですよね?
でも、エヴァのという作品を理解するためには、
この関係をスッと納得できる感覚がものすごく重要だと私は思っているんです。
・・・
さて、話を戻しましょう。
今まで説明してきた『作品のナンバリング』に対する考えにおいて、
足りないものとは何だと思います?
この部分↓です
そう、ほとんどの人が特に意識していなかったであろう
整数部分が、エヴァという作品を理解する上で極めて重要な意味を持っていると私は考えてます。
なぜならば、この整数部分が示すのは
新劇場版の各作品の公開番号ではないんです。
この整数部分は、おそらく、
新劇場版の時間の流れに沿った時代区分↓を示しています。
クリックで拡大↓

つまり、『序』『破』『Q』は、
それぞれの時代区分の中の一部の話を切り出したような関係になっているんです。
具体的に言うと、
『序』
旧劇場版の終了直後から続く14年に亘る時代区分(1.0)の中で、第4の使徒が出現してから第6の使徒を倒すまでという極めて短い期間における世界A側の話を映像化した作品
『破』
『序』の最後で大破した零号機が零号機(改)として復活するまでの期間の描写が無い点を除けば、ほぼ2.0の時代区分の全体に亘る世界A側の話を映像化した作品
『Q』
3.0の時代区分には、エヴァのストーリーを理解する上で省くことのできない重要なエピソードが多数あると考えられるが、それをこれでもかと省いて映像化した意欲作
・・・という感じですかね。
そして、今までの考えをまとめると、3.0+1.0が意味するのは
おそらくこういうこと↓になるんじゃないでしょうか。
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要はですね、判り易く言い換えると、3.0+1.0とは・・・
ちょっと過去を振り返って、今まで説明不足だった部分をちゃんと説明するよ
・・・という種明かし的な作品になるのではと私は考えているんです。
でも、そうなると・・・
『新劇場版って次で完結でしょ?』
というような意見が噴出するかと思いますが、おそらく、
3.0+1.0は最後ではなく、その次が完結編になると私は考えています。
(※同時公開になるかどうかは別として)
それは、『種明かし』をした上に『完結編』もやるには
ちょっと尺が足りないんじゃね? という単純な理由もありますが、何よりも・・・
エヴァの公式ページに
そう書いてあるから
というのが大きいです。
いや、マジで。
だって、その
公式ページへ行ってみると
こんな画面↓が表示されるじゃないですか。
んで、
3.0+1.0をクリックすると、
この画面↓が表示される訳ですよ。
これ、素直に考えてみて下さい。
『3.0+1.0』をクリックしたら、その内容として、
『次回 シン・エヴァンゲリオン劇場版』と表示されるんですよ。
つまり、ちょっと言葉を換えて判り易く表現すると、
『第4話』と書いてあるところをクリックしたら、その内容として
『次回は最終話』って表示されるのと同じことです。
これ、どう考えたって、
『第4話』の次に『最終話』
という関係ですよね?
だから、
『3.0+1.0』の次に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
ってことなんです。
・・・え?
納得いかないって?
・・・確かに、最初は4部作だと公言しておきながら実は5部作とするのは反則なのかもしれませんが、個人的には、
これは、結構早い時点で軌道修正されていた展開のような気もするんです。
というのも、エヴァの新劇場版は、今までのところ、
雅楽の『序破急』(+詠)と
『Q&A』を組み合わせた、
『序』『破』『Q』『A』
の4部作となる、というのが大方の予想でしたし、当初は私もそう思っていました。
でも、最近は、
ひょっとしたらこっち↓が正解かな?と思うようになってきました。
『序』『破』『Q』『&』『A』
(※『A』については、このままの表記ではなく、一捻りあると思いますが。)
つまり、3.0+1.0の日本語表記は
こういう形↓になるのでは?
ということです。
これ、
あくまで私個人の予想でしかありませんが、それ程的外れな予想では無いのではと考えています。
何故なら『&』という記号には、・・・
・・・という
驚愕の黒歴史があるからです。
今は欠番扱いになっている
幻のアルファベットというだけでもスゴイのに、そのナンバリングが
27番目というのが、もう
エヴァのために捏造したと言わんばかりの設定だと思いませんか? いや、設定じゃなくて事実だけどさ。
というのも、『破』において、シンジの持っているSDATの曲番号が26→27と上がったことが話題になったのを覚えているでしょうか?
これは、
26話までだったTV版や旧劇場版に対し、新劇場版ではその先に話が進むことが示唆されているという点がセンセーショナルだった訳です。
つまり、新劇場版において『27』とは、
TV版や旧劇場版のリメイクでは無いことを意味する特別な数字なんです。
・・・そんな、新劇場版において特別な数字である
『27』番目のアルファベット、しかも今ではもう欠番扱いになっている
幻のアルファベットである『&』が付された作品が次回作なんだと想像してみて下さい。
控え目に言っても、
すごいワクワクしませんか?
・・・尚、誤解されないよう何度も主張しておきますが、この『&』については、あくまで私の予想です。なので、まぁ
当たったらラッキー位に考えていて下さい。
正直なところ、他の候補として『と』『ト』『途』あたりも考えたのですが、『&』程のインパクトは無い上に、何か説得力に欠けるというか、ダサいというか、いまいちなんですよね。
(センス無いとか言わない)
・・・以上、あくまで私の考えとしてはですが、
こんな感じに『3.0+1.0の意味』についてまとめてみました!
これにて一件落着!
パチパチパチ・・・
じゃないんです
3.0+1.0には、実は別の表現↓があるんですよ。
これ↑は、
2014年の『鎌倉のぼんぼり祭り』の庵野監督の展示物の内容ですが、これを解決しないと今回の閑話休題は終われません。
でも大丈夫、上で構築したルールに従えば、
これを理解するのは朝飯前です。
要は、このぼんぼり祭りの展示物には、3.0+1.0よりも下位概念の情報(より具体的な情報)が記載されてる↓ってことです。
クリックで拡大↓

ということです。
・・・実際には、これに
『etc.』が付されているので、部分的には他の時代区分や世界A側のエピソードも映像化されるんじゃないでしょうか。
なぜなら、3.0+1.0という形にしたのは、おそらく
4.0との関連性をちらつかせてミスリードを誘うという目的があったためで、2.0の時代区分を除外するという意図は無いはずです。
だから、実際には、2.0の時代区分の世界B側の話とかも映像化されると思います。たぶん。
・・・
今回の閑話休題、どうだったでしょうか?
楽しんで頂けたのであれば幸いです。
実は、今回の閑話休題の内容には
まだ先があるのですが、続きはこれ以降の考察の中で触れたいと思います。
んで、次回からは最終章として、
ヱヴァンゲリヲン新劇場版の結末
までを考えていきます。
・・・ということを書くと、たぶん、
『Qの結末から話を上手くまとめるの無理じゃね?』
という意見が出てくるような気がします。
なので、最初にちょっとだけ種明かしすると・・・
新劇場版は、ある結末に話が収束するように仕組まれている
と私は考えているんです。
・・・
ということで、次回の
『エヴァで多くの人が気付いていないこと その8』では、最終章の導入部として、
『2.0の呪縛』について説明したいと思います。
ではっ!