戦後のドイツ最大にして最高のバリトン歌手、自分にとってドイツリートの神様、ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ氏が亡くなられたそうです。享年86歳。小学校一年生のときに音楽の授業で聴いた彼の歌うシューベルトの魔王に衝撃を受けたこと、家にあったシューベルト三大歌曲集のレコードを聴きまくった高校時代。初めて彼のリサイタルをサントリーホールに聴きに行ったのも高校時代。独学で声楽を勉強していた頃、ディースカウのレコードは私の先生でした。芸大在学中にバイエルン国立歌劇場の引越公演に合唱で出演した時に初めてディースカウ氏と会う事が出来、一緒に写真を撮らせて貰った事が思い出されます。直接薫陶を受けることは出来ませんでしたが、自分の中では間違いなく偉大な先生でした。声楽学習黎明期の自分にとって不可欠な存在でした。
心よりご冥福をお祈り致します。