ついに、オーケストラ合わせになってしまいました。ここまでくるとあとは疾風怒濤のように本番の日を迎えることになるのが常。ようやく、吸血鬼の公演に合わせた生活に入れます。今回も一期一会です。東京オペラプロデュースが再演しない限り日本で上演される事はもうないでしょう。それだけ希少価値のある公演になること必至です。沢山のお客さまがお運びになるよう…願いたいですがマニアックな作品だけに苦戦しています(泣)。普段から「初演コレクター」を自他共に標榜している私ですから、ある意味一番高野二郎的な舞台であることに間違いありません。後はコンディションをいかに組み立てるか、ここ数日の過ごし方にかかってくるのです。
それにしても大変なオペラを歌う事になったものだと改めて感じました。音楽が難しいという意味ではなく、体力と技術と精神力がバランスとれていないと歌えない代物でした。オペラでメインを歌っていて楽だと思ったことは殆どありませんが吸血鬼はまた格別です。
合わせのあと久々にマッサージを受けに行きましたが首から肩周辺が余りにも深部から凝り固まっていて、揉んだ人がびっくりしてしまいました。そんなことを自覚出来ない程暗譜などもろもろ多忙だったのです。少し体の事を考える心のゆとりが出たのは良いことです。しかし、腰ではなく首、肩が凝るというのは上半身の筋力に偏った発声になっている表れなのかと日頃、ヴォイストレーナーをしている者としてはいただけない気分でした(苦笑)。
