ようやく二輪車用ETC車載器を取り付ける運びとなった。
二輪車用ETC車載器の開発に名乗りを挙げたのは
日本無線株式会社(JRC)だ。他社は採算が取れないとして名乗りを
挙げなかったというのがもっぱらの噂だった。
そういった中で名乗りを挙げてくれたのは非常に嬉しく思う。
しかし、壁が大きく立ちはだかることは容易に想像できた。
「質」にうるさいライダー達を納得させるだけのものを開発しないと
いけないからだ。

さて出来上がって来た物は
JRC製
型式: JRM-10A
型式登録番号: 0346
ETC車載器(二輪車試行用)
だ。
だいたい予想していた範疇の大きさだ。
今回の取り付けは 有限会社 コクボモータース で行うことになった。
http://www.kokubomotors.co.jp/
コクボモータースはBMW・ハーレーダビッドソン・Buell主力のお店です。
早速私のR6にETC車載器の取り付けに掛かってもらった。
取り付けは社長直々に行ってくれた。


まずはハンドルにアンテナの
台座の取り付けを行う。
スペースがないR6は長いほう
のボールジョイントのアーム
を使用する。
アンテナの前方水平方向60cm以内且つ上方80°の範囲内に物があって
は、いけないらしい。しかしそんなことはどだい無理な話なのでなるべく
スクリーンの上になるように合わせる。そうすると今度はハンドルを
フルロックで左に切るとカウルに干渉してしまう。
さらにアンテナの上部が前方に10°〜30°の角度で向けてやらないと
いけない。この辺りは実際に使用する段階で最終的なポジション決めを
していきたいと思う。

社長はハンドルを左右に切って、ケーブルの
長さを調整し、ケーブルをシート下の
ユーティリティ・スペースまで這わせる。

ETCカードを挿入する制御部(本体)の位置決めを
行う。シート下のユーティリティ・スペースは決して
大きくない。ケーブルが通る隙間がない…社長は
金ノコを持ってきてシートカウル内を加工する(^^;;
作業性が悪いとのことでシートカウルを外す。位置は
車載工具が入っていた辺りになった。カード挿入口
のカバーの開閉やカード挿入もなんとか出来る。ケーブルコネクタで
アンテナのケーブルとつなぐ。これがなんとも頼りないもので、ここの
部分でトラブルも起きているとのこと。なるべくここの部分は真っ直ぐに
なるように設置しなければいけないとのことだ。
次に電源ケーブルがまた非常に細い。低電力なのはいいことだがこの細さ
では振動で切れてしまう可能性が高い。電源ケーブルはテールランプの
配線に半田付けする。社長はケーブルコネクタと電源ケーブルを半田付け
した部分をそれぞれテーピングして補強してくれた。


最後に余分な配線を束ねて
纏めて取り付け終了。
あとはカウルやタンクを
元に戻して出来上がりだ。
今回の取り付けは社長を初めスタッフの皆さんもとても気持ちのイイ人達
ばかりだし作業も良かったと思う。
しかし残念だったことが1つだけある。それはシートカウルを外すときに
一部を破損してしまったことだ。BMW・ハーレーダビッドソン・Buell主力の
お店なだけにYAMAHA車のYZF-R6の細かい部分までは把握していな
かったというのが原因だ。餅は餅屋にという言葉が思い出される。
そういった選定は今後の課題ではないかと思う。
->財団法人 道路新産業開発機構 二輪 ETC モニター窓口殿

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