HK 氏への手紙  日記

HK 氏が (授業中に), 「先生って数学が好きなんでしょう? 飽きませんか?」 と訊いてきた。
 その時は 「数学 I とか A とかは簡単でつまらないけれど, そうでないものは別に飽きないよ」 と答えておいたのだが, 何だかそれでは不十分な気がしたので, 一寸補足も兼ねて追加の答えを書こうと思う。
 例えばの話だが, 登山家に登山は飽きないかと訊いたら, きっと飽きないと答えるだろう。 自転車好きの人に, 自転車に乗るのは飽きないかと訊いたら, 矢張り飽きないと答えるだろう。 マラソン好きの人に, マラソンって飽きないかと訊いたら, 飽きないと答えるだろう。
 それは何故かと言うに, 勿論好きだからというのもあるだろうが, 日々それなりに色々な違いや, 新しい発見があるからではないだろうか。 山に登れば, 山各々の自然の風景や天候などの違いがあり, 同じ山でも毎回違う発見があるのではないか。 自転車に乗っていて, 同じ道を走っていても, 段段楽になってきたり, 楽になったら, 新しい道を開拓したり, 道端に咲いている花に気付いたりと, 矢張り新しい発見があるのではないだろうか。 そしてマラソンだって, 同様ではないだろうか。
 数学だって同じで, 同じ問題を解いていても,問題の新しい側面を発見したり, そのことによって新しい解き方を発見したり, 更に早く楽に解くことが出来たりと新しい体験があったりするものなのである。 そして, 今まで当たり前のように解いていた問題が, 実は深い数学への入り口になりうるということを発見したりして, その問題の 「深さ」 に気付いたりすることもあるのだ。
 そして, 昔, 自分が先生から言われていた言葉の意味が, 突然別の意味を持って自分に迫ってくるということに気付いたりする。
 そんなわけで, 真摯に数学に向き合っていると, 飽きる暇などないのである。
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




AutoPage最新お知らせ