Relax して問題を解く  Topics

たちの良い一般 case を解き, それを退化させ特殊 case を解く論法を relax して解くと呼ぶことにする。

(1) I = ∫0 sin x dx/x
I(α) = ∫0 e-αxsin x dx/x
を考える。
(d/dα)I(α) = -∫0 e-αxsin x dx
=-Im ∫0 e-αx+ixdx = -1/(1 + α2).
この両辺を積分すると
-arctan∞ + arctan α = I(∞) - I(α) = -I(α).
故に I = I(0) = π/2.

(2) n! = ∫0 xne-xdx
α-1 = ∫0 e-αxdx
を α で n 階微分してから α = 1 と置く。

(3) y'' - 2αy' + α2y = 0.
これを y'' - (α + (α + ε))y' + α(α + ε)y = 0 とすると, 一次独立な解の一組として eαx と (e(α + ε)x - eαx)/ε を取ることが出来る。 重解になる時は ε→0 とすればいいので, 後者が xeαx となる。

(4) (1/1)nC0 - (1/2)nC1 + (1/3)nC2 - … + (-1)n(1/(n + 1))nCn
は Σk nCkxk = (1 + x)n を x = -1 から 0 迄定積分すると得られる。

(5) 同次数の正方行列 P, Q について, PQ と QP` の特性多項式が一致し, 固有値も一致する。
それは Q が可逆の時は Q(PQ)Q-1 = QP は PQ 〜 QP (相似) となっているからである。 Q が不可逆の時は Q を可逆行列 Qk で近似しておくと, (相似性は連続的に成り立つわけではないが) 特性多項式は連続的に変化するので極限でも一致するので言える。

(6) 正方行列 A について det exp A = exp tr A.
A が対角化可能なら自明である。 一般には対角化可能な行列で近似すればいい。

(7) Cayley-Hamilton の定理
対角化可能ならば自明。 それ以外は対角化可能な行列で近似すればいい。

[時枝正 (Cambridge Univ) こどもの眼 おとなの頭 第六回, 数学セミナー (9), 2013.]
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タグ: 数学



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