2011/3/5

春の雪  お題

お題は春の雪。

俳画の描き方に「匂い付け」と「べた付け」の二通りの描き方があるという。
たとえば「雛祭」という題の俳画を描く時、お雛様の絵を直接描くのが「べた付け」でそれ以外の物を持ってきて「雛祭」らしさを出すのが「匂い付け」である。
俳句には使わぬ言葉だけれども分かりやすい言葉だと思う。
さて、今回のお題は「春の雪」・・・これはべた付けの利かぬ季語であると思う。
たとえば梅の花と雪を持ってくれば「春の雪」になるが、明らかに悪い季重ねの例である。
「春の雪」という季語はうまい匂い付けを要求される季語だと思う。
ただ一つ落とし穴がある。
それは「天文・気象に属する季語はそれだけでなんとなく俳句になってしまう」ということである。
春の雪とい5音とあと何か12音を持ってくればなんとなく俳句になるという危険な季語である。
私が俳句を始めたころ「天文気象の季語は何でも俳句ぽくしてしまうのでなるべく使うな」と教えられた。
何となく俳句になってしまう危険を乗り越えて独特の「春の雪」らしさを出せたらよいと思う。

春の雪の例句

解けて行く物みな青しはるの雪   菊舎尼
夫の墓濡れつつあらん春の雪    今井つる女
籠さげて畦ゆく人に春の雪     野村泊月
くれなゐに仏の暮れる春の雪    吉田鴻司
手習のいろはを三度春の雪     山崎安子
土に木に深き爪痕雛の雪      森ちづる
日を浴びて春の雪舞ふ金閣寺    浜田智恵

例句は日外アソシエーツ刊「俳句嚢」より抜粋。



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