2010/5/27

三昧境3  三昧境

三昧境3

灯とり虫句に捕らえる日記かな
石尊に灯まゐらす火虫かな
道祖の神(さいのかみ)草に沈める夏野かな
夏の原雨催して秀の戦ぎ
夏の原富士を眞向の道となる
野芝居のはや灯りたり灯取虫
灯取虫野芝居大き灯を掲げ
風鈴に所を得たり釘を打つ
湯上りを風鈴の音に澄むに佇つ
風鈴が欲しこの宿の静けさに
風鈴も動かぬ沖の落日哉
風鈴の音を閉したる暑さかな
草を噛む猫恙あり今朝の秋
遠花火ややありて音渡り来る
うそ寒の石かみ当てし朝餉哉
埃る琴払えば秋の声の鳴る
萩寺のある日は句座に明け放ち
行きずりの会釈し去りぬ萩の径

    つづく



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