出光美術館から上野へ移動し、東京国立博物館の本館2階、1階と法隆寺宝物館。
本文中、作品名にリンクが設定してあるものは、クリックすると東京国立博物館の情報アーカイブ等で画像を見ることができます。
まずは、法隆寺宝物館
第6室 絵画 〜1/23
上野法橋但馬房<聖徳太子絵>(四面) 鎌倉時代・嘉元三年(1305)に描かれた、法隆寺東院絵殿を飾る障子絵。
第一面、
第二面、
第三面、
第四面
後桜町天皇<
古歌>(一幅) 後桜町天皇は、江戸時代の女帝、在位は宝暦十二年(1762)〜明和七年(1771)だが、譲位後、上皇となる。
第4室 香木・計量器 〜1/23
<
沈水香> でかっ! 香りを感じることができないのが残念。
<
紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)> 象牙を赤く染めて文様を施した、奈良時代の尺(ものさし)。
本館2階は、
1室 〜2/6
奈良時代の写経から
<等目菩薩経巻中(吉備由利願経)>(一巻)
伝・聖武天皇<藍紙金光明最勝王経断簡>(一幅、彩箋墨書) 断簡となっているが、もとは色変わりの色紙経だったとされる。
2室 〜2/6
雪舟等楊<
秋冬山水図>(二幅、紙本墨画) 印刷物からは、もっと大きいサイズを想像していた。
尊海<尊海渡海日記屏風>(六曲一隻、室町時代、1539年) いままでにも平常展で何度か見た。
3室 〜2/6
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古今和歌集(元永本) 上帖>(一帖、彩箋墨書) 和製の唐紙を使用した豪華な綴葉装の冊子本。この展示のみ、1/16まで。
伝・西行<歌合切>(一幅、紙本墨書) 近衛家伝来の「二十巻本歌合」の断簡。
<時代不同歌合絵>(一帖、紙本墨画、鎌倉時代) 後鳥羽院の撰になる「時代不同歌合絵」に線描の歌仙絵を添えている。十番、十一番、十二番は、参議篁vs西行法師。篁は、手にした笏を肩に当て、首をかしげて、熟考中?
十番の篁の歌は、
わたの原 やそしまかけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ あまの釣舟
十二番の西行の歌は、
なげけとて 月やは物を思はする かこち顔なる わが涙かな
でしょうか?
4室 〜1/23
飛鳥井雅経<
熊野懐紙>(一幅、紙本墨書、正治二年(1200)) 後鳥羽上皇の熊野参詣時の歌会で自詠を清書したもの。
7室
狩野永徳<
檜図屏風>(八曲一隻、紙本着色) 六扇目など、かなり傷んでいる。この展示のみ、1/16まで。
土佐光起<
源氏物語図屏風(初音・若菜上)>(八曲一隻、紙本着色) 御簾(みす)越しに室内を見るという趣向で全体がもや〜っと霞がかかったように見えます。この展示は、1/23まで。
8室 書画 〜1/23
伝・俵屋宗達<
関屋図屏風>(六曲一隻、紙本金地着色)
烏丸光広が記した和歌により、牛車と十数人の人物だけのこの図が、光源氏が、石山寺へ参詣する折、逢坂の関でかつての愛人空蝉(うつせみ)の一行と出会い、往時をしのぶ『源氏物語』の「関屋」帖の一場面であることがわかる。(展示解説より)
伊藤若冲<
松梅群鶏図屏風>(六曲一双、紙本墨画淡彩) 背景の樹木は極端にデフォルメされている一方、鶏はリアルに、石灯籠は、点描というように、描き分けている。
正面向きや後ろを向いたもの、雄々しく立つ姿や座る姿など、雌雄の鶏と雛のさまざまな姿態を克明に描き分けている。石灯籠は、大小の無数の点で描かれて、御影石の表面が真に迫ってあらわされている。(展示解説より)
住吉具慶<
洛中洛外図巻>(一巻、絹本着色)
白隠<
粉引歌>(一巻、紙本墨画)
白隠の代表作の一つ。「お婆々どの粉引歌」とも呼ばれる。粉引歌とは石臼を引く際に女性が歌う仕事歌の一種。お婆とは人間の本心本性の擬人化した表現。都々逸節で記される。白隠は日常生活の中から仏教の教えに関わる事柄をこうした形で表現したものが多い。(展示解説より)
尾形光琳<
風神雷神図屏風>(二曲一双、紙本金地着色) フラッシュがたかれるほどの人気でした...って、フラッシュ撮影したら、あかんやないか!! この展示のみ、1/16まで。
10室 浮世絵 〜1/10
<風神雷神図屏風>も人だかりができていたが、それ以上なのがこっち。
葛飾北斎<冨嶽三十六景>シリーズ なんと、部屋の入り口から壁面に沿ってできた列が動かない! 間に割り込むこともできない。
礒田湖龍斎<
羽根突図>(一幅、絹本着色)
注連縄の張られた対の門松の前で、羽根突きを楽しむ女性達。孔雀の羽模様の振袖を着た娘と留袖の既婚女性に、羽根を指差し元気にはしゃぐ子供が描かれている。落款に「応需」とあるように、特別注文によって制作された細緻な描写の作品である。(展示解説より)
特別2室 〜1/30
俵屋宗達<
兎桔梗図>(一幅、紙本墨画) 秋の野辺で月を見上げる野兎。
1階は、
12室 〜3/13
以前、「金工」だったところを「漆工」の展示室にし、部屋全体の照明をしぼり、展示品へのライティングを工夫している。底面や蓋裏も見られるような工夫もされている。
田付長兵衛<
蔦細道蒔絵文台硯箱>(一具) 『伊勢物語』第九段、宇津谷峠(蔦の細道)を題材にした文台と硯箱。
本阿弥光悦<
舟橋蒔絵硯箱>(一合) 橋に見立てた鉛の黒い帯が印象的な硯箱。『後撰和歌集』に収められた源等の歌から「舟橋」の文字を抜いて、「東路乃 さ乃ゝ かけて濃三 思 わたる を知人そ なき」の文字が散らし書きのように配されています。
<
砧蒔絵硯箱>(一合) 『千載和歌集』に収められた俊盛法師の歌「衣うつ音をきくにぞ知られぬる 里遠からぬ草枕とは」を題材にしている。
13室 〜3/13
13室は、間仕切りを設置して、金工、刀剣、陶磁に分けている。
陶磁では、
長次郎<
黒楽茶碗 銘末広>
一入<黒楽四方茶碗 銘祥雲>
仁阿弥道八<
銹絵雪笹文大鉢>
虫明<銹絵雪笹文手鉢>
岡山県の虫明では、江戸中期から陶磁器を作っており、19世紀には京都から陶工を招いて発展した。このスタイルの手鉢は尾形乾山が創始したもの。銹絵(鉄絵)のうえに白い釉薬を飛び散らせ、雪をかぶる笹をあらわす。持ち手を竹の節の形にするのも見どころ。(展示解説より)
16室 〜1/30
特集陳列 暦と干支
小林清親<浮世絵版画 明治四十四年絵暦>は、絹羽二重を輸出している業者が、海外の顧客に配るために作られた浮世絵暦。一ヶ月一枚ずつ。
17室 〜3/25
いつも素通りしてしまう17室で、奥の展示ケースの掛幅が気になって近づいてみた!
<
西行法師像>(一幅、紙本着色、室町時代)
金砂子をまいた色紙に、歌仙絵の伝統をひく精緻な技法で西行像を描く。賛は、『新古今和歌集』や『西行上人歌集』所収の西行の歌で、筆者は後小松天皇と伝えられる。
山ふかく
さこそ
心は
かよふ
とも
すまて
あはれを
しらぬ
もの
かは
修理前の本紙には、絵の具の剥落や、亀裂をともなう折れがみられ、表装も劣化が著しい状態であった。剥落止めを施した後、旧裏打紙を除去し、新たに裏打ちを施した。(展示解説より)
正門前
表慶館裏手の白梅
参照サイト
東京国立博物館 東京国立博物館ニュース
今回の展示の一部は東京国立博物館ニュース704号に載っています。
メモ: 最寄り駅 JR上野駅公園口、JR鶯谷駅、メトロ銀座線・日比谷線上野駅
料金 600円
滞在時間 約1時間30分
昨年暮れに、本館リニューアルオープン記念キャンペーンのポスタープレゼントに応募して、
「きょう、 ブンカした。 トーハク=東博は、あなたのパワースポットです。」
「きょう、 タイムスリップした。 トーハク=東博は、歴史とアートの入り口です。」
のポスター2点を手に入れた。現在、勤務先の休憩室に貼っています。
平成館入口前から見た、きょうのTST

右側の壁が本館、左の壁が平成館です。何かに登って撮ったわけではありません。上野が台地の上にあるというのがよくわかります。

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