不折コレクション、ベストセレクション 10/9〜12/23
書道博物館は、東京国立博物館から寛永寺陸橋を経て、徒歩約15分ほどのところにあります。
入館料を払うと展示品リストとともに「開館10周年の記念品です。」と言われ、「開館10周年記念」とスタンプの押された小袋を渡されました。中身は、ミュージアム・ショップの絵葉書のなかから2種類、「欽定重刻淳化閣帖第三」と「西狭頌」。この手の拓本はあまり興味ない。拓本や金石などの所蔵品が多い館ですが、今回の企画展は、古写経や書跡を展示しているということで訪れてみました。
<律蔵初分巻第十四> 北魏時代の西暦532年のものとされる写経。敦煌・莫高窟第17窟蔵経洞から出土した貴重な文書です。
<僧伽陀経巻第二> 隋代の西暦616年の写経。こちらも敦煌出土。
<四自侵経> 奈良時代、光明皇后の発願により天平十二年(740)五月一日書写されたことが記載されている、写経。
<草書詩巻> 明代の書家、董其昌(1555〜1636)が李白の若い頃の詩2篇(「錦城ノ散花楼ニ登ル」「峨眉山ニ登ル」)を書いたもの。肥痩のある草書。
<摩訶般若波羅蜜経巻第十四残巻> 火焔山の山麓に位置するトルファンから出土した写経の残巻。梁代の西暦512年。
中村不折記念室には、中村不折の作品のほかに、正岡子規(1867〜1902)の<自筆俳句><子規居士尺牘 巻上>を展示。
<自筆俳句>は、「麦の風 菜種の花は 散にけり」など自作の俳句4首を書いたもの。
<子規居士尺牘>は、子規の手紙を巻子3巻に仕立てたもの。展示は上巻の6通目、明治31年6月24日、不折に宛てた手紙。
本館の常設展示
第1展示室の造像碑では、
<功起君等造像碑> 東魏時代(西暦545)の釈迦三尊像。碑の上部が大蛇が絡みついているような文様のレリーフになっている。
この展示室の各展示品には「お手を触れないで下さい」という貼り紙がありますが、中には「触ってもご利益はありません」というものも!
第3展示室の墓誌銘では、
<王才及夫人毛氏墓誌(おうさいおよびふじんもうしぼし)>、<焦宝南墓誌> どちらも唐・麟徳元年(664)に刻まれたもので、欧陽詢(557〜641、初唐の書家)風の楷書。
参照サイト
書道博物館 台東区ヴァーチャル美術館
メモ: 最寄り駅 JR鶯谷駅
料金 500円
滞在時間 約30分
浅草駅前吾妻橋交差点付近から見たTST

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