まわりの木や花はきらきらかがやいています。
シラカバ林までもどってきたとき、木かげから
ぶたの女の子が飛びだしてきました。
女の子は道へかけあがりタロを見ました。
タロは泣きそうです。「これ、きたら?」
女の子は、シャツを脱いでさしだしました。
あッとタロは目をつぶっていましたが、
女の子は、そでなしのシャツを着ていました。
「いいよう、すぐかわくから。」
タロはことわりました。今度は麦わら帽子をくれました。
タロのおなかが丸出しになっていました。
それに気が付きませんでした。
「うち、どこ?」
「野原」
「ふうん、じゃあね。」
女の子はいってしまいました。
ピンク色の女の子のぼうしはとてもきれいでした。
リボンもふわりとかかっています。
タロは女の子の名前をきいていませんでした。
明日ぼうしを返しに来た時、教えてもらおう!
タロはげんきになり、体からぽたぽたしずくをふりまき
ながら、かさもあめかぜでふきとばされてしまいはしりました。


3