ある日、ぶたのタロはちょっと町に
出かけようと思いました。
おむかえのねこのネーネがいたら、
「きょうは雨が降るからやめたら。」
と言ってとめたかもしれません。
ねこのネーネの天気よほうはよくあたるのです。
けれど、ネーネはるすでした。
急なようじで、おととい大きな荷物を
もって出かけていました。
ネーネの家の隣のいぬのルナも
となりむらの羽出に出かけうし牧場のおばさんの
家へとまりに行ってるすでした。
ルナはおばさんの家がとてもすきでした。
そしてそのとなりのかなりあ・エイトもまたるすでした。
しんせきの多いエイトは、いとこのけっこんへ
出かけていました。
ともだちはみなるすで秋だというのに
ぶたのタロはひとりでした。
ひとりでパプリカの実をかぞえ、ひとりで
「きょうは気持ちいいね。」
といい、ひとりで「なにか食べる?」ときいては
ひとりで食べました。
少しはなれた、「山のこうようを見に
行くことにしよう。」とおもってもひとりでは
こころぼそくやめにしました。
うんがよければ、かものクルリにあえるかも
しれません。でもかものクルリは人見知りで
だれとも遊びません。


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