すばらしい新年元日の太陽だ。初日の出も素晴らしかったのではないだろうか?
家もなく寒空の下、凍えて眠れない夜を過ごした時、あさぼらけから徐々に昇ってくる太陽は、身も心も解凍してゆくようで凍えた身体に沁み通る熱に感謝しながらいつの間にか眠っていた――という体験がある。旅の渦中で、いや、かって十代の日々を過ごした新宿の公園で……。
せせっこましい人間どもの、チマチマした経済活動が、100年に一度の大恐慌に陥ろうと太陽は、なんの変わりもなくそこに在り、この世を、とりもなおさず地球環境を支え、天上に照り輝いている。物質的実存のその基本原理をいにしえのひとびとは「五大元素」として考えたが、「空」と「地」は物質的存在の根本の前提である(東洋では「空(天)」「地(土)」「火」「水」「風」。西洋では「空気(風)」「土(地)」「火」「水」「エーテル(空もしくは天)」)。
真の「希望の原理」とは、古代的認識の「五大」であり、心身ともを支配する根本原理ではないだろうか?
まさしく、「色即是空 空即是色」(摩訶般若心経)である。
とはいえ、その根本原理も永劫不変ではありはしない。生命に生死があるように、宇宙規模での星の生成と消滅はいまこの時も、はるか何千万光年先の天体では存在する。そのことを地球上に住むボクらに知らされるのは、今日のこの瞬間の光がとどく何千万年あとであるのだけれど……。
そのことが何を意味するのかボクらには、まだよく分からないらしいのだが、昨年来太陽の黒点(太陽フレア)の活動が不活発であるらしい。このわたしたちの太陽系の中心であまたの光を発生させ、エネルギーを降り注いでいる太陽に老いが忍び寄っているのか、太陽内部でのなんらかの変化があるのか、経過観察がされているだけのようだがわたしたちの太陽とそして、この母なる地球の健康を祈りたい。
傍若無人だが、無力なわたしたちに祈る事以外の何ができるだろうか?
2009年初春 元日

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