今日は、この1週間書いてきた話題の番外編と考えてもらった方が良い。でも、その話題だけではつまらないのでこの今から紹介する新聞の面白かった記事全部を「新聞批評」の形で取り上げる。
まな板にあげるのは「朝日新聞」5月21日付け夕刊である。
1面トップに「アジア・ズームイン」という連載記事が始まった。その第1回は「即席麺繁盛記(1)」である。今日はインドネシアでの津波被災地で現在、支援食糧の米、飲料水につぐ中心に即席麺がるという話題であった。華人財閥系のサリム・グループでなんと98億食を生産し、援助物資としては米ひと月12キロ、即席麺12食、缶詰め10ケを推定70万人の被災民が受けている。その中心はカレー味の「インドミー」で、ブタ肉は使用せずイスラム教徒が食することが許される「ハラル処理」をしてあるところだという(「ミー」もしくは「ミン」はインドネシア語で「麺」のこと)。
しかし、国連世界食糧計画(WFP)がこれを認定し、栄養価改善計画に取り入れていることは知らなかった。ボクらの世代が学校給食で飲んだ脱脂粉乳に当たるのかも知れない。
タイでも、被災民に即席麺が配られたが、トムヤム味が人気だと言う。先日の「タイ・フェス」でも試食コーナーがあり、ボクも試食したが、なかなか美味しかった。気になるのは添加剤や、調味料であるが……。
2面には、「カラバオ」のエートの代々木公園での演奏写真が使われチャリティ曲である「アンダマンの涙(を拭いて)」のことが、紹介されていた!
「タイでは10万枚売れた/被災者支援へ日本でもCD」という見出し。記事によるとエート(と特定されている訳ではないが曲を作ったのはエートである)が妹のように可愛がっていた女性(28)が、幼子を残して津波で亡くなったとある。1月に他のアーティストに呼びかけコンビネーション・アルバムを作ってその収益金1,300万バーツ(約3,500万円)を寄付した。来月福祉関係の会社の手によって日本版が発売されるとあった。
で、このリリックな詞の2番目の段落がなんだかエート的だなぁと思わせるのである。日本語訳では
「遭遇したことのない/見たこともない/気にかけたこともない/TUNAMIって一体なに/そこには亡骸が残されただけ」
のくだりのところである。
じつは、エートの歌っている曲に耳をすませるとよく分かるのだが(→
http://203.150.224.157/musicart/newmusicstation/karabound/tsunami.swf)
「ツナミって何?/聞いたこともない/サシミ(刺身)だったら知っていたが……」
と歌っているのである!
これはおかしいとか、不謹慎だと言う次元の話しではなく、「サシミ(刺身)」という日本語がそれだけポピュラーなのだ!
でもこれはエートの持っているユーモア感覚と、ボクはとらえたい。それにこれは韻を踏んでいる(笑)!
2004年12月26日以降、「津波」は「TSUNAMI」として世界共通の日本語として「SASHIMI」以上に全世界に知られてしまった。本当に残念なことであるが……。
(ボクはこうしてる間も「アンダマンの涙」につなぎ放しにして無限に聞き続けている!)
(また長くなったので「つづき」ます(笑)! すみません!)

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