「特別編:淡嶋神社「ひな流し」 @ 京都妖怪探訪(432)」
妖怪スポット
どうも、こんにちは。
3月3日は皆様ご存知の「ひな祭り」。
本シリーズでは、京都やその周辺地域のあやしいひな祭りを巡りたいと思います。
そこで今回は、京都から少しばかり(?)離れたスポットを訪れる特別編です。
シリーズ第402回と
第403回とでも取り上げました和歌山県・加太の
淡嶋神社。
人形供養の神社として、そして一部では「曰く付き」の人形も納められているという心霊スポットとしても有名なこの神社で、毎年3月3日に行われる「ひな流し」神事。
関西で行われる「ひな祭り」の中でも、特にこゆくてあやしいお祭りであるとも言われています。
3月3日は京都でも、
下鴨神社のひな祭りや、
瀬戸内寂聴さんの青空説法でも有名な三十三間堂の春桃会など、面白いひな祭り行事があるのですが、今年は是非とも
本シリーズで、この「ひな流し」をとりあげたいと思いました。
前置きが長くなりました。
まずはアクセスから。
南海電車の
「加太」駅を目指します。
それまでには、大阪からJR阪和線か南海電車で和歌山駅を目指します。
途中、南海電車
「和歌山市」駅構内に、こういうものが。
和歌山観光の目玉のひとつとして、宣伝されているようです。
奉納されたひな人形を白木の船に乗せて海へと流すという神事のようです。
「和歌山市」駅から加太線に乗り換え、
「加太」駅へ。
以前訪れた時は、静かな場所だったのですが、「ひな流し」の日はたくさんの人で賑わっていました。
駅からしばらく、海辺の町「加太」を歩きます。
海岸近くに立つ淡嶋神社の鳥居。
入り口、一の鳥居辺りには海産物の食堂・土産物屋もあります。
せっかく来たのですから、私も何か喰って行こうと思いまして、アワビののバター焼きを。ちょっと高かったけど、旨かったです。
また、近くのお店で海鮮丼と鯛のあらのすまし汁を。これもちょっと高かったけど、旨かったです。
すみません。
話を本題に戻します。
境内はたくさんの参拝者や観光客であふれていました。
以前訪れた時は、静かな境内でしたが、さすがはお祭りの日です。
本殿では既に、子供たちによる「ひな祭り」などの合唱が始まっていました。
合唱の後、本殿を覗きますと……ものすごい数のひな人形で埋め尽くされています。
そして本殿前に三艘の船が並べられます。
この船にひな人形を乗せて、海へと流すのでしょう。
神事が始まります。
ただ神事は、山と積まれたひな人形の向こう側で行われているようですので、よく見られませんでした。
その様子は一部の報道関係者のみ観て、撮影することができるようで、私のような一般人は残念ながら入れません。
ところでこの淡嶋神社は、「髪が伸びる人形など曰く付きの人形がいくつも奉納され、怪現象も起こる」という心霊スポットとしても有名です。
そういえば、
淡嶋神社HPの
「あなたが知りたいQ&A」にこんな問答があります(以下引用)。
>Q、髪の毛が伸びる人形があるとテレビ等で見ましたが、本当にあるのですか?
又、なぜ伸びるのですか?
本当にあります。人形は見てもらったり、遊んでもらったりするために、生まれてきたのです。そのため、人に注目を集める為に何らかの奇怪的な事を起こすことがあります。悪い事を起こす人形はまず、ありません。
引用ここまで。
もしかしたら、ここに山と積まれている人形の中に……いや、さすがにそれはないか。
一般公開はされていないというので、お目にかかることはありませんが。
こうした曰く付きの人形は本当にあるようです。少なくとも淡嶋神社さんは、HPでそう公言しています。
話を「ひな流し」神事に戻します。
しばらくすると、神職さんや巫女さんが
三方(さんぽう)に載せた何かを持って出てきました。
白木の船の中に、三方に載せた何か(おそらくは願い事などが書かれた紙の人型か?)が入れられていきます。
ひな祭りの起源については、諸説あってはっきりはしないそうですが。
その説のひとつに、平安時代から行われている「流し雛」「雛流し」という、紙の人型に穢れや災厄を背負せて流すという民俗行事があります。
これはその名残りでしょうか。
ひな人形が白木の船に積まれていきます。
船に乗せたひな人形に、紙吹雪のようなものがまかれます。
いよいよひな人形を乗せた船が、海へと運ばれていきます。
さて、記事がそこそこの長さになりましたので、ここで一旦切ります。
この続き、船が海へと流されていく様子はシリーズ次回に。
それでは今回はここまで。
*淡嶋神社へのアクセス・周辺地図は
こちら(「和歌山市加太観光協会」のHPより)。
*淡嶋神社のHP
http://www.kada.jp/awashima/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
